わが国においては、4月1日は特別な日で、役所、学校、企業等では新しい活動が始まる日とされています。
その一方で、西洋風のカレンダーによれば1月1日が、いわゆる旧暦では別の日(今年は1月23日)が、日本古来の24節気によれば立春(今年は2月4日)の日が、それぞれ新しい年の始まりとされています。
ちなみに、いわゆる旧暦は、約29.5日を一周期とする月の満ち欠けに合わせ、朔(新月)を1日とするという取り決めで暦が作られていますので、旧暦に従っていた時代の人は、常識として、赤穂浪士の吉良邸討ち入りの12月14日夜はほぼ満月の月灯り、明智光秀が本能寺を襲ったとされる6月3日夜半は漆黒の闇夜だったということがわかっていました。
カレンダー・暦は、さまざまな人が共同生活をする上での必要から人工的に決めたものとも言えますので、考え方次第では、一年の間でも何回となく始まりの日がありえます。
このことは、それぞれ個性ある人間が何かの志を立てて「スタート」「リ・スタート」をするにはいいことですよね(笑)
人によってはマイカレンダーを決めていて、若いカップルなら結婚記念日や子どもの生まれた日、熟年の方ならパートナーに関係する日を、1年の区切りの日としているかもしれません。
人工的な区切りをしなければならない理由は、「行く川の流れの水はたえずして~」という言葉もありますけれど、天空の運行、大地のエネルギー(「龍脈」と言う。)、時というものは過去・現在・未来を瞬時も停滞をすることなく流れ続けているため、そのままでは掴みどころがないということの逆説的な裏返しであるということになります。
そして、こういう事象をありのままに考える「人間の知恵」として風水があります。
春秋戦国時代(紀元前8~3世紀)の大陸で成立した風水は、朝鮮半島を経て、聖徳太子の時代(7世紀前半)に日本に伝わり、日本の地理気候に合わせた形で大陸流風水とは違った発展をとげることとなり、日本流風水として定着してきました。
四神相応の地形を意識して、現在の京都の地に平安京が造営されたり、江戸開府にあたっても、湿地帯であった土地を改良するとともにらせん状の掘割に流水を配することで、土地の持つエネルギーを高めようとしたりと、日常生活レベルでなく国家・経済の方向を決定することにも活用されてきた歴史もあります。
(流派によって、説くところに少しづつの違いはありますが)
風水は陰陽五行説と呼ばれる考えをベースにして、時間・空間・存在物の全ては、「木・火・土・金・水」の5つの要素と、その各々の要素の中で「陰と陽」の性質をどの程度持っているかによって分類され、それら相互の関わり合いの中で存在していると規定されています。
今年は「六白金星、壬辰(みずのえたつ)」の年
4月は「(~3日まで癸辰)4日から~甲卯」の月
4月1日「八白土星、壬辰」の日 です。
これらの条件を所与として、個人ごとに生年月日により規定されるところのもの、現在の住んでいる場所などをあてはめることで、行動・物事の吉凶判断を行い、毎日の生活の指針にすることが、個人にとっての風水の活かし方です。
さて、あなたにとって、今日はどんな日でしょうか? 自分の特別な日を探してみませんか?
保険年金担当 (風水アドバイザー)山本 正樹
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