ここから本文です
最終更新:2012年4月25日(水) 14時19分

米軍再編見直し、共同文書発表を延期

動画を他のプレイヤーで見る


 日米両政府で、25日に行うことになっていた在日アメリカ軍の再編計画の見直しをめぐる共同文書の発表が突然延期されました。原因はアメリカ議会から「支持できない」などとする書簡が提出されたためです。

 これは、アメリカ議会上院・軍事委員会のレビン委員長らがパネッタ国防長官に送った書簡です。この中で、25日、日米両国で発表される予定だった共同文書にある辺野古への移設計画の実現性などについて、「確固とした費用の見積もりを欠いていて、懸念が残ったまま」と批判、議会の支持が得られるまで最終決定とならないと釘を刺しています。

 その上で、「原則的な合意を超える発表が時期尚早であり、重要な日米同盟に、さらなる困難をもたらしかねない」とも警告しました。

 レビン委員長らは、去年、沖縄海兵隊のグアム移転関連予算を全額削除した有力議員だけに、今回の声明は、共同文書発表の延期だけでなく、在日米軍の再編見直し、そのものに少なからぬ影響を与えそうです。

 「きょうの発表は行われません。総理訪米前に共同発表ができると思っております」(田中直紀 防衛相)
Q.変更はないということですか?
 「はい、変更はありません」(田中直紀 防衛相)

 一方、田中防衛大臣は、このように述べ、アメリカ側の事情により、予定されていたアメリカ軍再編に関する日米両政府の共同発表が延期されることを明らかにしました。

 ただ、田中大臣は、これまでに両政府間で合意した内容は変わらず、野田総理のアメリカ訪問前までには発表できると思うと述べました。

 この延期について、政府関係者は「アメリカ側の議会対策の手続きに不備があった」と述べており、政府は中身を変えないで、週内にも決着させる方針です。(25日11:30)

2012年4月25日(水)のニュース一覧