農水省 BSE直ちに影響なし4月25日 13時9分
アメリカ政府が国内で4例目となるBSEに感染した牛が確認されたと発表したことについて、農林水産省は、日本に輸入されるアメリカ産牛肉にはBSE対策として輸入条件を設けているため、直ちに国内の流通に影響はないとしています。
アメリカ農務省は、24日、西部カリフォルニア州で飼育されていた乳牛1頭が国内で4例目となるBSEに感染したと発表しました。
日本は、アメリカ産牛肉のBSE対策として生後20か月以下の牛の肉でBSEの病原体が蓄積しやすい脳やせき髄などを適切に取り除くという輸入条件を課しています。
このため、農林水産省では「今回の感染牛は、生後30か月以上の高齢と確認しており、アメリカの市場にも流通していないので、直ちに国内の食肉市場に影響を与えるとは考えにくい」と話しています。
一方、食の安全を所管する厚生労働省は、世界的にBSEの発生件数が減っているとして、現在、生後20か月以下に限っているアメリカ産牛肉の輸入条件を緩和するかどうか食品安全委員会に諮問する手続きを行っています。
今回の発生を受けて食品安全委員会で審議が行われるとみられることから、今後、輸入条件の緩和を巡る国内の議論に一定程度、影響を及ぼすことも予想されます。
“特段の措置必要ない”
藤村官房長官は、午前の記者会見で「4例目のBSEの感染牛は、カリフォルニア州で飼育された30か月齢以上の高齢の乳牛で、通常のBSEサーベランスで発見されたものだ。食肉処理はされていないため、食肉が流通することはない。日本へ輸入されるのは、現行では20か月齢以下となっているので、輸入段階での特段の措置は必要ないと考えている」と述べました。
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