ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
狩る者と狩られる者
私達はそうとうギリギリだったらしく、ここで時間切れとなった。
離れた場所にあった扉が開き、そこから光が差し込んでくる。
その光で「あぁ、終わったんだ」と思った。




第4次試験は「狩るか狩られるか」だった。
試験は無人島の様な島、ゼビル塔で行われる。
まずくじを引き、そこに書かれた番号と同じ番号の受験者のプレートを一週間以内に奪うらしい。

自分のターゲットのプレートは3P
自分のプレートも3P
その他のプレートは全て1P
試験通過に必要なのは6Pだから、自分のプレートを守りながらターゲットのプレートを取る方がいいのね。

私のターゲットは198番。

皆一斉に受験番号を隠したので、私のターゲットが判らない。
せこいわねぇ。

ゼビル島に行く為に、受験者は全員船に乗った。
皆、思い思いの事をしている。
私は暇なのでぶらぶら歩くことにした。

「イオじゃないか」
「ん?」

私に声をかけてきたのは、レオリオと一緒にいるクラピカ。
あっちはそこまで気にしてないらしいが、こっちにとっては滅茶苦茶気まずい。

「なんか用?」
「別に用は無いが…」

早く立ち去りたくて、凄い嫌そうな言葉になってしまった気がする。

「お前のターゲットは誰なんだ?」
「さぁね。そんなの判んないじゃん」

あ。すんごく感じ悪い口調だわ、私。

「でもま、ターゲットは2人じゃないから安心して。勿論ゴンとキルアでもないし。
ていうか、あんたらがターゲットなら油断した隙に取れるのに…」
「おい、なんだが心の声が聞こえるぞ」

レオリオに適当に言葉を返し、私はキルア達のもとへ行く。

「どお?ターゲット」
「うお!?イオかよ」
「何よその反応」

キルアの頭を力いっぱい撫で回す。
それはもう全身全霊の力を込めて。

「いってぇな!」
「あら?そんな言葉づかいで言うなんてお利口サンね。ほーら、頭撫でたげる」
「止めろ止めろ!」

私は胡坐をかいて座り、足の上に座らせたキルアの頭をぐりぐりと撫でながらゴンのターゲットを聞く。

「44番だよ」
「…は?」

44番って確か…。

「ヒソカじゃなかったけ?」
「うん」
「くじ運ないね」

やっぱり?などと言っているが、実は嬉しいというような表情をしたゴン。

「はーなーせーよー!」

キルアが暴れる。
手足をバタつかせて子供のようだ。

「はいはい」

束縛を解き、キルアを離してやる。
何すんだよ、と喚くキルアの頭にまた手を向けると大人しくなった。
なにこれ、可愛い。
イオは別に避けてる訳ではないんですが、
かなり気にする性格なんです、はい
だから近づけない的な?


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。