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第一試験開始
私はハンター試験を受ける為に、第一次試験のある地下トンネルの様な所に来ていた。
私と同じ女の受験者は少なく、話す相手もいないので凄く暇だ。
近くにあったパイプの様なものに座って、試験開始を待つ。

「新顔だね」

そう言って私に近付いてきたのは、人懐っこい笑顔を浮かべたぽっちゃり系の男の人。

「俺はトンパって言うんだ。宜しくな」
「私はイオって言うわ」

トンパは37回も試験を受けてるという。
ある意味ベテランって事だ。自慢は出来ないんだろうけど。

「そうだ。ここまで来るの、大変だったろう」

そう言って持っていたバックから取り出したのは缶ジュース。
それを私に差し出す。

「これ、飲みなよ」

私は差し出されたジュースを一瞥してから、足を勢いよく上げて蹴り上げた。

「な…!」

トンパは驚いたように目を見開く。
その表情が面白くて、私は薄ら笑いを浮かべた。
右手を差し出すと、その上にジュースジュースが落ちてくる。

「ありがとう。でも私、ジュースは飲まないのよ。特に『下剤』入りのジュースは、ね。新人潰しのトンパさん☆」

トンパはぎこちなく笑い、「悪戯用のジュースと間違えた」などと言う判りやすい嘘を吐いてどこかへ行った。

―――――
――――
―――

欠伸をした時、また新たな受験者が来た。
釣り竿を持った男の子と、金髪の端正な顔立ちの少年、そしてサングラスをかけたおじさんの3人組。
その3人の所に、トンパが向かった。
まあまあ、懲りない事で。
私と同じようにジュースをすすめるトンパの背後から近付き、驚かせてみた。

「まーたやってんの?ト・ン・パ・さ・ん」
「げっ!」
「その反応酷くない?」

私は3人に目を向けた。
3人は私の突然の登場に驚いたように固まっている。

「私はイオって言うのよ。貴方達は?」

笑顔でそう聞くと、釣竿を持った男の子が答えてくれた。

「俺はゴン!こっちはクラピカとレオリオ」

金髪がクラピカでおっさんがレオリオらしい。

「ゴンだね、判ったわ」

ゴン達が持つジュースの缶は先程私が渡された物だった。
じゃあこの3人も、新人って事ね。

「それ、飲まない方が良いわよ」
「え?なんで?」

ここでトンパの正体をさらすのも悪くないが、言ってしまったら面白くないので言わない。
私はトンパを見ながら言った。

「それ、賞味期限切れてたもん。ね、トンパさん」
「あ、あぁ…」

トンパは汗をだらだらと流し、さっきの様なぎこちない笑みを見せた。
きっと庇った私の真意が掴めないからだろう。

それからトンパはご親切に色んな受験者の事を教えてくれた。
103番、蛇つかいのバーボン
191番、武道家のボドロ、などなど。

そんな話をしていると、突然男の叫び声がトンネル内にこだました。
驚いてそちらを見る。

「あああぁっ!!」

その男の両腕が花弁のようになって消えていた。

「あ~ら不思議。腕が花弁になって消えちゃった☆」

怪しい笑みを浮かべたピエロ男が言ったから、やったのはあの男だろう。
ていうか、よくもまぁあんな笑顔で言えるわね。恐ろしい男。

「気をつけようね。人にぶつかったら謝らなくちゃ」

「ヤバい奴が今年もきやがった」

隣でトンパが呟いた。

「今年もって?去年もいたの?」
「44番奇術師ヒソカ。
去年、合格確実と言われながら、気に入らない試験管を半殺しにした奴だ」

半殺しとは良い事じゃないわね。
そんな奴が堂々と受けられるんだから驚きよ。

その時耳障りなベルの音がした。
皆の視線が集まった所を見ると、スーツ姿の男がいた。

「大変お待たせしました。では是より、ハンター試験を開始します」
う~ん…
<金色の瞳の少女>の原作を少しいじったのですが、
駄作に変わりがないですね;


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