チェルノブイリ事故:26日で26年 大規模除染を断念

毎日新聞 2012年04月25日 00時09分(最終更新 04月25日 02時50分)

チェルノブイリ原発事故の汚染区域
チェルノブイリ原発事故の汚染区域

 現在も続くのは、廃炉作業や森林火災などの事故を防ぐ管理作業にあたる作業員らのための除染だけだ。約3700人の職員が発電所から半径30キロに設定された立ち入り禁止区域(通称「ゾーン」)の中で働き、定期的に衣服除染を受けている。空気が乾燥する季節には洗浄車が週1〜2回の割合で、発電所近くの路面を洗う。

 「ゾーン」内部で生活していた11万人超の住民は、事故直後に避難させられた。当時のソ連当局は初期の段階で、原発職員が住んでいたプリピャチの除染を試みたが成果は上がらなかったという。「ゾーン」の管理責任者ゾロトベルフ氏(58)は除染を再開する可能性を否定し、「数十年どころか数百年たっても、住民の帰還を許可しない」と言い切る。

 チェルノブイリの南西約110キロにあるコロステニ市。旧ソ連政府が「避難勧告地域」に指定した440居住区の一つだ。汚染地域は放射線濃度に従って▽強制避難地域(ゾーンを含む)▽強制移住地域▽避難勧告地域▽放射線の管理地域−−の四つに区分されている。避難勧告地域で除染活動が本格化したのは事故から4年たった90年ごろからだ。

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