交通事故:登校の児童の列に車 京都・亀岡
小学生がかぶっていた帽子が飛び散った現場=京都府亀岡市篠町で2012年4月23日午前9時5分、村田拓也撮影
23日午前7時55分ごろ、京都府亀岡市篠町篠上北裏(しのちょうしのかみきたうら)の府道で、集団登校中の市立安詳(あんしょう)小の児童の列に軽乗用車が突っ込んだ。府警によると、小学1~5年の男女9人(6~10歳)と付き添いの保護者の女性(26)がはねられ、児童3人が意識不明の重体、女性を含む4人が重傷、3人が軽傷を負った。女性は妊娠中で、この事故のため胎児が死亡した。府警は、無免許で車を運転していた亀岡市の無職の少年(18)を自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕した。
◇7人重軽傷、胎児が死亡
府警によると、逮捕された少年は運転免許証を持っていなかった。逮捕後、「事故を起こしたのは間違いない」と供述しているという。当時、車にはほかの少年2人が同乗していた。少年らは「一晩中、車で走っていた」などと話している。府警は事故の経緯について少年らから詳しく事情を聴いている。
安詳小は現場の西約200メートルに位置している。現場付近は緩やかな左カーブで、事故当時、児童らは道路の右側を歩いていた。現場は当時、通学時間帯のために、西向きの一方通行に規制されていた。
車は左カーブを曲がりきれず、児童らの集団に後方からぶつかったとみられる。はねられた児童のうち、小学2年と3年の女児2人と1年の男児1人の計3人が重体で、ドクターヘリで大阪などの病院に搬送された。また、重傷を負った女性の子どもの小1女児も重傷という。
安詳小(湯浅吉則校長)は児童755人。事故の一報を受けて、保護者らが学校に詰めかけ、教職員らが情報収集などの対応に追われていた。
近所の女性(52)は「事故直後、若い男3人が、車のそばでぼーっと立ちすくんでおり、間もなく警察官に連れて行かれた」。近所の無職、中川輝久さん(66)は「現場には大勢の子どもが倒れ、救急車やパトカーに乗せられて次々と病院に運ばれて行った。なぜ、こんな悲惨な事故が起きるのか」と衝撃を受けていた。
現場はJR山陰線亀岡駅の南東約2.5キロ。