福岡市内の中学校の男性教諭が、インターネットの会員制交流サイト「フェイスブック(FB)」に、新学期が始まるのを前に「問題児をまた担当することになった」といった文言を書き込んでいたことが23日、分かった。市教委は、FBなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の使い方について通知文を出し、注意を促した。
市教委によると、男性教諭の書き込みについて、今月5日の始業式前後に市民から匿名で「不適切ではないか」と電話が寄せられた。生徒が特定される内容ではなかったが、表現が適切でない上、誰もが見ることのできる状態にあり、男性教諭を呼んで口頭で注意した。男性教諭は、深く反省しているという。
市教委が調べた結果、始業式前に、小学校の女性教諭が「3年生の担任になった」と書き込んでいた例もあり、校長を通じて注意した。いずれも、法令違反にあたらず、処分の対象にはならないという。
市教委は13日、FBなどインターネット上で参加者が互いに自分の友人を紹介して新たな友人関係を広げられるSNSについて、全市立学校長・園長に対し、個人情報や不適切な内容の書き込みをしないよう求める通知文を教育長名で出した。SNSに関して、市教委が通知文を出すのは初めて。担当者は「児童生徒の個人情報が流出しないよう、今後のことを考えて注意喚起した」と言う。
SNSをめぐっては今年、山梨県警の警視がFBに職務上知り得た情報を書き込み、本部長訓戒処分になっている。(山下知子)