子役にもわいせつ行為、芸能プロの実態

 L被告は同年8月、Bさん(20)に「オーディションに合格したので会おう」と呼び出し「うちのようにカネがない会社は、投資者が必要だが、それには性的な接待が必要だ」「専属契約には、会社に信頼してもらうためにヌード写真を撮らなければならない」などと言い、Bさんのヌード写真を撮影し、わいせつ行為に及んだ。

 L被告は同じ手口で、Cさん(12)=小学生=、Dさん(18)にもわいせつな行為をした。

■被害者の通報を無視

 Aさんは2010年10月、ほかの練習生もL被告からわいせつ行為の被害を受けたという話を聞き、民間の相談窓口の支援を受け、L被告を告訴した。Aさんは金銭的な賠償や和解金を全く要求せず、ただL被告が刑事罰を受けることだけを願った。

 Bさんはインターネット上で警察に被害を届け出たが、2カ月を過ぎても回答がなく、結局は民間の相談機関を訪ねたという。

 一方、芸能プロダクションJ社の代表J被告(39)も10年10月、芸能人志望の女性(28)をオフィスに呼び「体をチェックしたい。上着を脱いで」と要求。「今は慣れないだろうが、慣れれば自然なことになる」と言い、わいせつ行為に及ぶなど同様の行為を5回繰り返した。J被告は起訴され、懲役6月の判決を受けた。

 子役専門のプロダクションで渉外業務を担当していたL被告(31)は、10年5月、ドラマのロケ地に向かうために待機中、12歳の女子児童に「言うことを聞けば、もっと出演させてやる」と言い、わいせつ行為に及んだとして起訴され、罰金500万ウォン(35万円)の判決が確定した。

 韓国性暴力相談所のイ・ミギョン理事は「問題は、被害を受けた芸能人志望者が故意または故意によらずに(加害者と)合意し、うやむやになるケースがはるかに多いことだ」と述べた。警察の捜査対象にもならず、埋もれてしまう犯罪が多いとの指摘だ。

鄭智燮(チョン・ジソプ)記者
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