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【千葉】

松戸駅発着の路線バス 矢切の渡し 船着き場まで延伸

バスに施される矢切の渡しの絵(松戸市提供)

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 京成バスが運行する松戸駅−矢切の渡し入口(松戸市中矢切)の路線バスが、大型連休前の二十八日から土曜と休日に、約一キロ先の船着き場近くに新設する停留所「矢切の渡し」まで延伸される。江戸川対岸の東京都葛飾区柴又から来る観光客を市内まで呼び込むためだ。大ヒットした「つれて逃げてよ〜。ついておいでよ〜♪」の歌のごとく、市中心部までお客さんを引き込めるか−。 (川田栄)

 矢切の渡しは、松戸市と対岸の葛飾区柴又を行き来する観光用の渡し舟。乗客の多くは映画「男はつらいよ」で、渥美清さんが演じた寅(とら)さんの故郷・柴又などの観光客だ。市によると、渡し舟の乗客は土曜や休日、年末年始に多く、年間計十万人ほどになる。だが、松戸市側に来た観光客はすぐに柴又側へ戻っている。

 松戸市側にも、ここを舞台にした伊藤左千夫の小説「野菊の墓」の文学碑が近くにある。ただ、客を滞留させられる観光スポットや飲食店のないことが観光客を取り込めない原因とみている。

 このため市は、国指定重要文化財の戸定(とじょう)邸や商店街などがある市中心街への誘客策として、京成バスに延伸運行を申し入れてきた。

 同社も乗客の増加策を検討していたことから、実施が順調に決まった。

 延伸運行するバスには矢切の渡しをイメージした絵をラッピングで施し、「矢切の渡し号」の愛称で親しんでもらうという。

 延伸されるのは、既存の松戸駅−矢切の渡し入口(延伸後「旧矢切高校」に変更)のうち、午前九時台〜午後四時台の計八往復。松戸駅−矢切の渡しの運賃は大人二百十円。

 二十二日午前十時から松戸駅西口デッキ上で記念式典があり、矢切囃子(ばやし)の演奏などを行う。二十八日は午前十時から船着き場近くで「やきり産直まつり」が開かれる。

 

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