論文引用ランキング:中国科学院、東大超え
毎日新聞 2012年04月23日 東京夕刊
大学や研究機関の「研究力」を示す学術論文引用数の世界ランキングで、中国の「中国科学院」の順位が東京大を上回ったことが、データをまとめた学術情報会社トムソン・ロイターへの取材で分かった。データを確認できる07年以降では初めてという。経済発展が著しい中国が、学術の分野でも台頭を始めたとして注目される。
世界ランキングは、01〜11年に約4900の研究機関が発表した論文が、他の論文に引用された回数(被引用数)を多い順に並べたもので、トムソン社が17日に発表。日本の研究機関の順位以外は、世界1位(米ハーバード大)だけを実名で公表している。東大は今年16位と下落傾向にある。
トムソン社は、「東大は論文数、被引用数ともに増えているが、他の研究機関の伸びが上回った」としている。
中国科学院は1949年設立。理工系学部で構成される中国科学技術大学と、生命科学や電子工学、宇宙など約90の研究所を抱える。