4原子力施設:「想定超す揺れ」活断層連動で再計算
毎日新聞 2012年04月24日 01時46分(最終更新 04月24日 08時41分)
北海道電力泊原発(北海道)など4原子力施設で、周辺の活断層の連動を考慮して揺れを再計算した結果、想定する最大の揺れ(基準地震動)が従来値を超えることが23日、分かった。基準地震動は、再稼働に必要な安全評価(ストレステスト)1次評価のもととなる。各電力会社などは「耐震性には余裕があり、テスト結果に影響はない」としている。同日の経済産業省原子力安全・保安院の専門家会合で、電力会社などが報告した。
他に超えたのは、日本原子力発電敦賀原発(福井県)▽日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(同)▽中国電力島根原発(島根県)。このうち泊原発1、2号機と敦賀2号機が1次評価を保安院に提出している。揺れ幅は周期によって異なり、一部の周期で基準地震動を超えた。今後、保安院の専門家会合で精査した上で数値を固め、5月中に引き上げられる見通し。
保安院は東日本大震災後、検討対象外だった互いに5キロ以上離れた断層の連動を考慮するよう指示。これを受け、電力会社などが揺れを再計算していた。【岡田英、阿部周一】