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できごと
【橋下徹研究】第2部 YES MY LOVE(1)負の遺産
「思い出」と「売り主」の狭間で
「知事もそうだし、まして首相一人では何もできない。あれだけ言われるとやる気がなくなるのは十分わかりますよ」。福田康夫の突然の首相辞任表明から一夜明けた9月2日、コメントを求められた大阪府知事の橋下徹(39)は同情的な発言を繰り返した。
支持率と不支持率が逆転するほど違う“不人気宰相”と“タレント知事”。辞任会見の直前に大阪府岸和田市で行われた総合防災訓練で隣席になったことで情が移ったのか。それとも、政治家としてトップに立つ者にしかわからない孤独を訴えたかったのだろうか。
大阪の中心部から北へ約20キロ。新御堂筋の突き当たりに、昨年開通したばかりの有料トンネル「箕面グリーンロード」がある。そのさらに先が、巨額の損失を抱えながらも府が開発を進める大規模ニュータウン「箕面森町」だ。
総事業費は約1000億円。全造成区画を完売しても750億円の赤字になる。「りんくうタウン」「泉佐野コスモポリス」と並んで大阪の「負の3大遺産」といわれるこの一帯は、現在の橋下を陰で支え、3男4女の母でもある妻(38)との思い出の地でもあった。
◇
「出張中は必ずホテルから電話して、ベッドの上で会話しながら眠るんですよ」。タレント時代、テレビで妻との仲の良さを照れくさそうに語った橋下。知事選の最中は毎朝特製ジュースを作り、知事就任後も橋下が帰宅するまで必ず待っているという。
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