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できごと
【橋下徹研究】第1部 口達者のハシゲ(5)花園3トライ
「できない人」への苛立ち
「おれは逆境に強いんだよ」。橋下(はしもと)徹(とおる)の少年期をよく知る人たちは、その言葉を何度も耳にしている。
転校を繰り返しながらもリーダー的存在になっていく小学生時代、偏差値ではとても無理だと言われた府立北野高校に合格した中学生時代、そして、その北野では、厳しい練習に耐えてレギュラーを勝ち取り、46年ぶりの「花園出場」を成し遂げる。確かに強い精神力がなければ難しいエピソードばかりだが、北野高時代のラグビー部顧問、田中伸明(51)は意外な証言をする。
「俊足で能力の高さは際立っていたが、まじめに練習する姿勢は感じられず、遅刻も多かった。小さいころからコツコツ努力するのが嫌いだったんでしょう」
3年生でレギュラーをつかんだときも、田中は別の選手に代えようとした。練習態度が相変わらず怠惰だったからだ。「もう一度チャンスがほしい」。追い込まれた橋下は、そう言って田中に懇願し、別人のように猛練習を開始したという。
「彼は逆境に強いというよりも、追い込まれなければやらないタイプではないか。逆に言えば本番で予想外の力を出せる人間でもあった」。その言葉通り、橋下は花園での大一番の試合で3トライの大活躍を見せる。
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橋下がラグビーで学んだことに、体育会的な「上下関係」もある。「子供なんて殴って教えたらいい」「府職員も自衛隊に体験入隊したらどうか」。そうした発言が自身の経験に基づいていることは非常にわかりやすい。
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