にじ:方言がうつる時 /愛知
毎日新聞 2012年04月07日 地方版
「そうですか? 自分では分からないです」。選抜高校野球で、準優勝した光星学院(青森)の地元の八戸市出身選手に話を聞いた時、イントネーションに違和感を覚えた。すると、隣にいた大阪のテレビ局の記者が「関西弁のイントネーションだね」の一言。思わず笑ってしまった。
光星学院では今大会ベンチ入りした18人中7人が大阪出身で、青森は4人だ。東北勢では8人と上回るが、その選手は「大阪出身者と寮生活をしているから、言葉がうつったのかも」という。青森で生活しながら地元の選手の言葉も変えてしまう関西弁。恐るべしである。
私も岩手で5年、暮らした時には自然と方言が出るようになった。名古屋での生活もまもなく1年。まだ言葉の変化に自覚はない。どうなるか楽しみだが、「おみゃあ」「おみゃあ」と連呼する姿は、ちょっと想像できない。【安田光高】