経営していた学習塾の教え子にわいせつ行為をしたとして、愛知県青少年保護育成条例違反の罪で在宅起訴された前尾鷲市長の奥田尚佳被告(44)=名古屋市守山区=の第二回公判が十五日、名古屋地裁(天野登喜治裁判官)であった。非公開の証人尋問に教え子の少女=当時(15)=が証人として出廷し、「奥田被告からわいせつ行為をされた」と証言した。
名古屋地裁は、未成年の少女を保護するため、公判中は少女の住所や氏名などを隠す決定をしており、証人尋問も非公開で実施された。奥田被告の弁護人によると、少女は平成二十二年七月八日夜、期末テストの勉強を教えてもらうため、奥田被告が当時経営いていた愛知県春日井市内の学習塾を訪問。帰宅しようとした際、奥田被告に手を引っ張られ、抱きつかれるなどのわいせつ行為をされたと証言したという。
この日は事件を担当した同県警春日井署の元署員に対する証人尋問もあり、元署員は同年十一月八日、少女が中学時代に懇意にしていた教員から携帯電話を受け取り、奥田被告の行為に関する二人のメールのやりとりを証拠化したと説明。携帯電話は証拠として採用された。
公判では、検察側は「奥田被告はわいせつ行為をした」と指摘しているが、奥田被告は「全く事実無根」と起訴内容を否認し、無実を主張している。
起訴状によると、奥田被告は同年七月八日夜、同学習塾で、少女が十八歳未満であることを知りながら、わいせつ行為をしたとしている。
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