交通事故:言葉失う住民…「何とか助かって」 京都・亀岡
毎日新聞 2012年04月23日 11時55分(最終更新 04月23日 13時16分)
のどかな朝の通学路の情景が一変した。京都府亀岡市の府道で23日、同市立安詳(あんしょう)小学校に向かう集団登校の列に無免許運転の車が突っ込み、小学生と妊婦の計10人が負傷し胎児が死亡した事故。京都では12日にも祇園で暴走した車にはねられ19人が死傷する大惨事が起きたばかり。血を流してぐったりする子どもの姿に近所の人たちは言葉を失った。
◇現場
近くの無職、岡田豊さん(77)は午前8時ごろ、救急車のサイレン音を聞いて現場に駆け付けた。「小学生5、6人が倒れていて意識がなかった。皆無言で、痛いとか助けてとかも言えない感じだった」と緊迫した様子で話した。「(現場の道路は)地元以外の人が、対向車が来ないからスピードを出して通っていく。何のためにわざわざ通学時間帯だけ一方通行にしているのか。保護者も交差点では見守っていたのに」と憤った。
現場の近所に住む農業、本馬喜美代(ほんまきみよ)さん(74)は地震のような音で表を見ると、子どもが倒れていた。自宅のすぐ前に少女が倒れていた。声をかけると女の子は「痛い、痛い」と繰り返したという。