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国際
【追跡~ソウル発】対南攻撃! 韓国国防省が資料で警告した北朝鮮の「攻撃可能性」と「長距離打撃力」
こうした中、北朝鮮は4月5日、「テポドン2」を発射。しかし、米側は態度を硬化させ、国連安全保障理事会は議長声明で非難。一層窮地に追い込まれた北朝鮮は5月25日、2回目の核実験で瀬戸際戦術を極度化した。
にもかかわらず対北制裁局面に変化はなく、09年11月10日、黄海の北方限界戦(NLL)の南北接続海域で北朝鮮海軍が砲撃。4カ月後の10年3月26日、同じ海域で韓国哨戒艦撃沈事件。8カ月後の11月23日には、ついに民間人に犠牲者が出た延坪島砲撃へと軍事挑発を激化させた。
体制の世襲期にある北朝鮮は現在、09年と同様、体制存続という「対内的要因」が強く作用する状況にあり、しかも制裁局面が継続、国際的孤立は深まっている。国防省は「状況は09年に類似しており、今後短期間のうちに核実験、追加的軍事挑発に出る」と予測している。
高度な誘導制御技術
韓国国防省はミサイル技術能力についても詳細に分析している。
09年4月のテポドン2号改良型の発射時の追跡データや各種の情報から、北朝鮮の長距離弾道ミサイル技術について「液体推進剤(燃料)を使用しており、取り扱いが難しい点が多く、注入に長時間を要するという短所がある」半面、「推進効率がよく燃焼を制御しやすいという長所がある」と指摘している。
とりわけ国防省が高く評価しているのが、「誘導・姿勢制御システムの高度な成熟」だ。
国防省筋によると、北朝鮮が98年に発射したテポドン1号の姿勢制御は、エンジンのノズル内に取り付けたジェットベーンと呼ばれる推力偏向板を動かして推力方向を変え、機体を制御する初歩的システムだった。
ところが09年のテポドン2号改造型では、ロケットエンジンの噴射段階で前方への推進力を利用して姿勢を維持する「推力利用ベクトル制御(TVC)」と、機体に設置した複数の小型噴射口を作動させる「姿勢制御装置(DACS)」を併用する高度なシステムを導入していることが判明。
国防省は「北朝鮮のロケット誘導技術が相当な水準に達していることを示している」と評価している。
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