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【政治】

ミャンマーに円借款 25年ぶり 3000億円放棄も表明

2012年4月22日 07時04分

 野田佳彦首相は二十一日、都内の迎賓館でミャンマーのテイン・セイン大統領と会談し、一九八七年を最後に原則凍結していた同国への円借款を二十五年ぶりに再開する方針を表明した。ミャンマーに対する過去の債権計約五千億円のうち、約三千億円を段階的に放棄する意向も大統領に伝えた。

 欧米諸国が経済制裁緩和などで関係改善に向けて動く中、円借款再開は欧米主要国に先駆けて有償資金協力に乗り出した形で、企業の投資先としても注目されるミャンマーの民主化や社会基盤整備への支援を本格化する。

 ミャンマーの国家元首が来日したのは二十八年ぶり。野田首相は会談後の記者発表で、「大統領が民主化、国民和解、経済改革を精力的に推進したことに敬意を表したい。日本も後押ししたい」と表明。大統領は「今回の会談は両国の関係に新しい一ページを開くことになる」と強調した。

 円借款は政情不安などをきっかけに、人道支援目的以外は凍結されていた。今月一日に実施され、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏率いる野党、国民民主連盟が改選四十五議席中四十三議席を獲得して大勝した連邦議会補選を、日本政府は高く評価した。

 両首脳は共同声明を発表。投資協定交渉の加速化▽エネルギーや鉱物資源分野での協力▽最大都市ヤンゴンのティラワ港近くに計画中の経済特区構想に対する協力−などが盛り込まれた。

(東京新聞)

 

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