韓国国防省は、韓国軍と自衛隊との間で軍事情報を共有するために、その前提となる防衛秘密の保全手続きを定める協定を了解覚書(MOU)の形で結ぶ方針を固めた。金寛鎮(キム・グァンジン)・国防相が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)と物資などを融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)のMOU締結に向け、5月中にも訪日する見通しだ。
日韓関係筋が明らかにした。MOUは正式協定の前段階だが、運用上の大きな違いはなく、北朝鮮の長距離弾道ミサイルの発射実験など相次ぐ軍事挑発を背景に、日韓が本格的な防衛協力に踏み出すことになる。
関係筋によると、日韓ともに米国の同盟国ではあるものの、現状では北朝鮮関連の情報の共有などは一定の範囲に制限されている。日本側にとっては特に、韓国側が持つ、人の力による北朝鮮関連の情報(ヒューミント)が共有されるメリットがある。また、ACSAが結ばれれば、国連平和維持活動(PKO)の現場などで、日韓が燃料や食料を提供し合うことが可能になる。