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政治
【正論】初代内閣安全保障室長・佐々淳行 「尖閣一坪運動」で石原氏に続け
それで終わりかと思ったら、モンデール氏を痛烈に批判し、やおら沖縄返還の日米公式協定資料を取り出して、卓上に付属交渉文書の一部の沖縄地図を広げ、「ごらんなさい。第5条の対象区域に尖閣が入っているでしょう」と追い打ちをかけたのだった。ウォルフォウィッツ氏は閉口して、同席していた筆者の方を見、自身の補佐官たちを見回して、「私は尖閣に詳しくないので、追って調べて返事する」と答えたものだった。
そんな石原氏の強烈な愛国心がその後も、不撓不屈(ふとうふくつ)の秘密交渉を地権者、栗原氏との間で続けさせ今回の発表に至ったのである。
地権者が石原知事を信頼して基本的に応諾した以上、都と沖縄県および石垣市が合議し、同時に国民に訴えて猪瀬副知事が示した募金運動を起こし、社会党や共産党が昔、成田で「一坪地主運動」を展開した例を逆手に取って、「尖閣諸島買い取り・国民一坪運動」を立ち上げ、最終的には対中国弱腰の政府与党にも協力させ、尖閣周辺の海底資源、漁業資源を確保すべきだと思う。だから、筆者は石原都知事の構想を支持する。(さっさ あつゆき)
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