経済中国、発言権求め「条件闘争」 有力新興国、拠出意向も示さず G20+(2/2ページ)(2012.4.21 21:42

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中国、発言権求め「条件闘争」 有力新興国、拠出意向も示さず G20

2012.4.21 21:42 (2/2ページ)
ワシントンで20日(日本時間21日未明)、閉幕したG20財務相・中央銀行総裁会議の参加者は、さまざまま思惑を抱えながら整ぞろいした(AP)

ワシントンで20日(日本時間21日未明)、閉幕したG20財務相・中央銀行総裁会議の参加者は、さまざまま思惑を抱えながら整ぞろいした(AP)

 中国人民銀行は会議終了後、「中国が参加しないことはありえない」との声明を出した。ブラジル、インドなどの新興国も最終的に協力姿勢を示したものの、金額は示さず6月のサミットまでに判断を先送りした。

 新興国の消極姿勢の背景にあるのは、国際社会での存在感が増しているにもかかわらず、発言権の拡大に向け、IMFの制度や組織改革が進まないことへの不満があるからだ。

 今回も資金増強への協力方法が、IMFでの投票権を与えられる「出資」でなく、「貸し付け」という形だったことに反発。ブラジルのマンテガ財務相は「(欧州の一部の国は)出資割り当ての問題より、お金集めの方に熱心だ」と痛烈に批判した。

 さらに、新興国には「今後、資金をどれだけ拠出するかちらつかせながら、発言権の拡大を目指す『条件闘争』のカードにする」(政府関係者)狙いがあるとの見方もある。

 欧州経済は財政の立て直しや構造改革、成長・雇用確保策、ユーロ圏内部の経済不均衡の是正といった他の重要課題も山積みだ。

 IMFのラガルド専務理事は会議後の会見で「資金増強は必要だが、成長と財政健全化の組み合わせが伴わなければならない」と強調。欧州各国は危機再燃の防止に向けた努力に苦慮しそうだ。(ワシントン 柿内公輔、山口暢彦)

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