ロープに輪をつくる
輪を引き締めても結び目がほどけることがなく、輪の大きさを変えられる結び方。
立ち木などにロープを結ぶことが出来る簡単な結び。
動端を元の下から通して輪をつくる
元の上から回して、下からさきほどの輪の
中に通す
動端の先端をAの輪に下から通す
結び目を引き締めて完成
元を引くと輪の大きさを変えられる
カウボーイを象徴するアイテムのひとつにローピング(投げ縄)があります。
馬の上から子牛にロープをかけるタイ・ダウン・ローピングなど、いくつかのロデオ競技で使われているロープワークです。
輪の部分を物にかけてロープを引くと、輪が締まるのが特徴です。
大き目の輪をつくり、動端側に止め
結びをつくる
とめ結びはきつく締めないで、動端
も長めに残しておく
ロープの元に動端を回し、止め結び
の輪に通す
結び目を締める
結び目が解けてこないように、さら
に末端に止め結びを行い、結び目
を締めて完成
海外では古くから、消防士や船乗りたちに親しまれていたという、安全性の高い強固なロープワークです。
長い棒状のものやはしごなどを、水平の状態を保ったまま吊る時などに使われる。
また、それぞれの輪に片足を入れて、人体を吊り上げることもできる。
結ぶ過程では、輪の形を崩さないように、形を整えながら進めていくのがポイント。
二重にしたロープで輪をつくり、Aの
部分を支点にして折り返す
折り返すと2つの輪ができる
輪の上の部分を持ち、右側は時計
回りの方向へ、左側は反対方向へ
ひねる
矢印のロープの上下に
注意
2つの輪をひねり、交差させた状態
A部分の輪を、Bの輪に通す
2つの輪が交差した状態
Cの部分を持ち、Aの輪に通す
同じように、Dの部分をBの輪
に通す
C部分をAの輪に通した状態
輪に通した後、C、D部分の輪を持
ち、少しずつ引いて結び目を整えな
がら締めて完成
高所作業や救助活動の時など、おもに人の引き上げに活用されるロープワーク。
作った輪の大きさを変えられるので、大きいほうの輪に両足を入れて腰かけ、小さいほうの輪を両脇にかけてぶら下がることが出来る。
ロープを折り返して二重にして、元
部分に輪をつくり末端を輪に通す
通した末端を広げて、輪にする
Aの部分を持ち、手前に折り返す
さらにAの部分を2つの輪の下をくぐ
らせる
くぐらせた状態から、B部分と元を引
き合う
結び目を整えながら締めていく
完成
このような結び目になる
引きとけ結びは簡単に結べ、簡単にとけるので便利なロープワークです。
キャンプシーンでは、テントやタープ、グラウンドシートやレジャーマットを張るときなど、アウトドアでは用途の広い結び方です。
端に輪をつくる
その輪に元をかさね、写真のAの部
分を最初の輪に通す
A部分を引き出し、端を引いて締め
れば完成
もやい結びは、結ぶのも解くのも簡単で強固、高い信頼性と安全性を兼ね備えており、用途も幅広いことから「キング・オブ・ノット」の異名を持つ、世界中で最も親しまれている結びのひとつです。
▲できた輪にかかる力の方向によっては、結び目が解けてしまうという欠点がある。
元の部分を交差させ、輪をつくる
交差させるロープの上下に注意
動端を輪の中に下から通す
動端を元の下に通し、最初につくっ
た輪に通す
動端と大きい方の輪をいっしょに持
ち、元を持って左右に引き結び目を
締めて完成
2本のロープを簡単につなぎ合せられる結び方。
シンプルで信頼性が高い結び。
海の世界では、アンカーロープ(船のいかりに結ぶロープ)を継ぎ足す場合や、船を牽引する時などに使われています。
◎太さの異なるロープにも適用できる。
折り返した青いロープに白いロープ
をくぐらせる
白いロープの動端を青いロープの
下に回す
青いロープと白いロープの間に動端
を通し引き締め、両方の元を引き合
い完成
2本のロープの端と端を、それぞれ止め結びで結び合わせる方法。
基本的には同じ太さのロープをつなぐ時に用います。
▲太いロープ同士を結ぶのには適していません。
2本のロープを並行に置く
白いロープを上下に注意して、青い
ロープの下に回し輪をつくる
動端を輪に通し、止め結びにする
結び目を締めた状態
反対側の青いロープも上下に注意
して、白いロープの下に回し輪を
つくる
止め結びにする
それぞれのロープの元を引いて
完成
名前の由来
一本のロープで複数の人を結び合い、互いに安全を確保しあうことを、登山用語でアンザイレンといいます。
そのパーティの中間にいる人を結ぶときに使われたことから、この名がついたといわれています。
◎よろい結びよりも強度が高く、結び目を解くのも簡単。
二つ折りにしたロープを右に1回ひ
ねる
さらにA(先端)をもう1回ひねる
Aを持ち、Bの輪に重ねる
Bの輪の中に手を通し、Aの部分を
持つ
Aの部分を持ったまま、Bの輪から
引き抜く
元と輪を持って、形を整えながら
結び目を締める
一本のロープに複数の輪をつくることができます。
キャンプなどでは、いくつかの輪をつくったロープを木と木の間に張り、そこへフックを下げて、調理器具や懐中電灯などをぶらさげるなど、小物の整理に役立つ。
▲強い力が輪の部分に加わると、結び目が崩れて輪が広がるので、あまり重いものを吊るのには適していない。
ロープの途中を交差させ、輪をつく
る
Aの部分を持って、元の下までずら
す
できた輪の中に手を通す
Bの部分を持ったまま、手を引き抜
く
Bの部分を引き出す
できた輪の先の部分と元を引きなが
ら、形を整えつつ結び目を締める
ルアーフィッシングの世界では「フリー・ノット」と呼ばれる、ルアーとラインを結ぶときに使われている、オーソドックスな結びです。
2つの結び目をつくり、これらを引き合わせてひとつの結びにします。
結び目は止め結びが2つ並んだ形になります。
ロープの途中を交差させて輪をつく
る
動端に近い部分を2つ折にし、はじ
めにつくった輪に下から通す
輪と元を引いて結び目を締める
動端を元にからませ、下へ通す
元を巻き込むように止め結びで結ぶ
元と輪を引き合い、結び目を移動さ
せ締めて完成
ロープを2つ折にした状態で8の字結びを結ぶと、二重8の字結びになる。
ロープの途中に輪をつくるための結びで、強度があり結び目も緩みにくい。
登山の世界では、おもにロープをハーネス(安全ベルト)に結びつけるときに使われる。
タープの支柱を立てたり、テントの張り網を岩や杭にかけるなど、キャンプシーンに役立つ。
▲結び目が濡れたり、固く締まった場合は、解きにくくなる。
ロープを2つ折にする
末端を上から交差させ、輪をつくる
末端を元の下に通す
末端を上から輪の中に通していく
そのまま元と末端を引いて結び目を
締める
一本のロープを2つに折って二重にし、もやい結びとまったく同じ方法で結び、2つの輪をつくります。
この輪に体を通して吊り下がり、災害時のレスキューや高所作業などに用います。
ロープを2つに折る
二重になった元の途中に、輪をつく
る
末端を下から輪の中に通す
末端を元の下に回し、最初の輪の
中入れ、元と末端を引き合い締め
て完成