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ヒロイン尾野真千子さんインタビュー〈前編〉

10月3日から放送が始まる連続テレビ小説第85作「カーネーション」。現在快調に収録が進んでいます。ヒロイン・小原糸子を演じる尾野真千子さんは「毎日が楽しくって!」と元気いっぱい。そんな尾野さんに、収録現場の様子や役づくりの工夫、物語の見どころなどを聞きました。前・中・後編に分けて紹介します。
どんな思いで役に向き合っていますか?
「糸ちゃん」になりきって、だんじりパワーで演じています。

ふるさと奈良で暮らしていた頃、楽しみにしていた連続テレビ小説。そのヒロインを私が務めるなんてまさにミラクル。しかも舞台はなじみ深い関西で、すごい俳優さんたちが大勢共演してくださるし、夢じゃないかと思うくらい幸せな気持ちでいっぱいです。

ヒロインの小原糸子は、日本のファッションデザイナーの草分けとして活躍し、女手ひとつで三人の娘を世界的なファッションデザイナーに育て上げた小篠綾子さんがモデル。私はその糸子の少女時代から、娘たちが世界に羽ばたいていくまでの波乱万丈の人生を演じます。

いま収録しているのは、糸子の青春時代。周囲から「糸ちゃん」「糸ちゃん」と可愛がられ、明るくて、元気で、やりたいことに向かって一心に突き進んでいく女の子です。だから私も糸子のパワーに負けないよう、ちょっとはちゃめちゃすぎ?と自分で思うくらいテンションを上げて演技しています。何しろだんじり並みですからね、糸ちゃんの前向きパワーは(笑)。中途半端だとあの元気さは表現できないです。

物語の舞台となる岸和田の魅力は?
だんじりが人々を結ぶ街、岸和田。
だんじり撮影

この「カーネーション」のために、京都・太秦でだんじりの曳行シーンの撮影が行われたのですが、その迫力には本当に驚きました。そして岸和田の人たちがずっと昔からこのお祭りを大切にして、親から子へ、子から孫へと思いを受け継いでおられることに感動しました。だんじりを通してみんなが気持ちを一つにでき、時間の隔たりさえも超えることができる、そういうものがあるって素晴らしいことですよね。岸和田の街を歩いても、何となく骨太な、熱い感じがするのは、きっとだんじりがあるからだと思います。

もう一つ、「演じる上で岸和田の言葉ってどう?」とよく聞かれます。
私の出身地の奈良と同じ関西弁だからやりやすいのでは、とも言われるのですが、岸和田と奈良では言葉のイントネーションや語尾が少し違うんですよ。
同じ関西弁だけに、その違い方が微妙なのでかえって難しいですね。だいぶ慣れてきましたけれど。

尾野 真千子
尾野 真千子
1981年11月4日生まれ。奈良県出身。1997年のカンヌ国際映画祭カメラ・ドール受賞作品「萌の朱雀」で主演デビュー。この作品でシンガポール国際映画祭主演女優賞を受賞。以降映画を中心に活躍する。NHK広島放送局制作のドラマ「火の魚」ではヒロインを演じ、第36回放送文化基金演技賞を受賞。そのほか出演作品は映画「クライマーズ・ハイ」「殯の森」、NHK土曜ドラマ「外事警察」など多数。役柄の幅広さと確かな演技力で、今もっとも注目される女優のひとりである。
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次回は役づくりをする上での、尾野さんならではの工夫を聞きます。
お楽しみに!
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