JR西日本:防護無線配備せず、作業員が提訴 大阪地裁

毎日新聞 2012年04月19日 11時27分

 JR西日本が線路付近で働く作業員に、緊急時に列車を止めるための防護無線を配備せず、危険を感じながらの作業を強いられているとして、保線作業などに従事する同社員6人が19日、防護無線の配備と慰謝料など計1320万円を同社に求める訴訟を大阪地裁に起こした。

 訴状によると、列車が接近して作業員が危険にさらされる場合、見張り役が赤色旗や炎をたく信号炎管で運転士に停止を求めるが、同社では09〜11年で計3回、運転士が気付かず通過するトラブルが発生。6人は加入するJR西日本労働組合を通じて、運転席に警報音を鳴らす防護無線を見張り役全員に配備するよう求めているが、会社側は応じず、労働契約法の安全配慮義務に違反する、としている。

 JR西日本によると、防護無線は周辺の列車を全て停止させることになるため、盗難などで外部に流出すると影響が大きく、全員配備についてJR他社の同意が得られていないという。現在、別の無線装置を開発している。JR西日本は「訴状の内容を検討して対応したい」としている。【川口裕之】

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