JR西日本が保線業務などの現場に携帯用防護無線機を配備しないのは、労働契約法に定める安全配慮義務違反に当たるとして、JR西の社員6人が19日、JR西に防護無線機の配備と1人当たり200万円の損害賠償などを求め、大阪地裁に提訴した。
6人は40代〜60代で、天王寺保線区や姫路電気区などに勤務。訴状によると、原告らは2009〜11年、京都や岡山などの在来線で、赤色旗などで列車に停止信号を送ったが、そのまま通過することが3回あったなどと主張。所属するJR西日本労働組合(JR西労)が、防護無線機の携帯をJR西に要請したが拒否された、としている。
JR西労などによると、防護無線機は、ボタンを押すと、半径約1キロ以内を走行する列車に異常の発生を伝えられる。JR西は「触車事故防止についてさまざまな対策を実施しており、安全配慮義務違反に当たる事実はないと認識している」などとコメントした。
(小川 晶)
(2012/04/19 12:01)
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