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南相馬市の警戒区域解除へ
4月15日 19時12分

南相馬市の警戒区域解除へ
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東京電力福島第一原子力発電所の事故で設定された避難区域の見直しで、新たに福島県南相馬市の沿岸部を中心とした地域でも、16日午前0時に警戒区域の指定が解除されます。
津波の被害を受けた自治体での警戒区域の解除は南相馬市が初めてです。

政府は、原発事故の影響で警戒区域と計画的避難区域に指定された11の自治体について、放射線量の高さによって3つの避難区域への見直しを進めていて、このうち川内村と田村市では今月1日に避難区域が見直され、立ち入りを制限していた警戒区域の指定も解除されました。
さらに南相馬市では、沿岸部の小高区の全域と原町区の一部の合わせておよそ4000世帯について、16日午前0時に警戒区域の指定が解除され、▽長期にわたって居住が制限される「帰還困難区域」と、▽住民に引き続き避難を求める「居住制限区域」、▽住民の早期帰宅を目指す「避難指示解除準備区域」の3つに見直されます。
津波の被害を受けた自治体で警戒区域が解除されるのは南相馬市が初めてです。
南相馬市の警戒区域では、沿岸部を中心に津波でおよそ500棟の住宅などが全半壊し、依然として浸水が続いている所もあります。
また、立ち入りが制限されていたため、がれきや壊れた住宅などの撤去にはほとんど手がついていません。
さらに、地震の激しい揺れで上下水道などにも相当の被害が出ているとみられるものの、被害の状況すら把握できていないうえ、除染作業も難航が予想されています。
警戒区域の解除によって、山沿いの「帰還困難区域」を除いては立ち入りが自由になりますが、住民たちが元の生活を取り戻すにはさまざまな課題が山積しています。

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