(cache) 世界初のマイクロプロセッサ「4004」誕生から 30 年(ご参考資料)
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マイクロプロセッサの歩み


1971 年: 4004 マイクロプロセッサ

インテル初のマイクロプロセッサ 4004。この画期的な発明は、ビジコン社(日本計算機販売)の電卓の心臓部として使われ、マイクロプロセッサが様々な機器やパーソナル・コンピュータに頭脳として組み込まれる道を切り開きました。

トランジスタ数: 2,300
クロック周波数: 108KHz

  

  • インテルは、日本の電卓メーカであるビジコン社(写真左)向けに、プログラム可能な電卓に必要な一連の半導体チップを開発するというプロジェクトの一環として、1969 年に最初のマイクロプロセッサの開発を開始しました。
  • ビジコン社の当初の設計では、12 種類の専用半導体チップが必要とされていました。インテルのエンジニアであったテッド・ホフ(写真中央)は、より優れた、効率的なソリューションとなる汎用ロジック・デバイスのコンセプトを開発。このアイデアが、マイクロプロセッサの開発へとつながりました。
  • マイクロプロセッサの権利は、当初、ビジコン社がインテルに 6 万ドルを支払うことで所有していました。“頭脳”としての半導体チップの潜在性に気づいたインテルは、マイクロプロセッサ設計の権利と交換に 6 万ドルを返還することを提案。ビジコン社がこの提案を承諾したのを受け、インテルは、1971 年 11 月 15 日、4004(写真右)を世界市場へと投入しました。4004 は、1 個 200 ドルで販売されました。


1972 年: 8008 マイクロプロセッサ

4004 の 2 倍の性能を備えたマイクロプロセッサ 8008。1974 年、Radio Electronics 誌が、8008 を搭載した Mark 8 と呼ばれるコンピュータの製作記事を掲載。Mark 8 は、現在の基準からすると組み立て、メンテナンス、操作とも難しいものでしたが、最初の個人向けコンピュータの 1 つとして知られています。

トランジスタ数: 3,500
クロック周波数: 200KHz


1974 年: 8080 マイクロプロセッサ

最初のパーソナル・コンピュータである Altair の頭脳となったマイクロプロセッサ 8080。Altair の名前は、テレビ番組のスター・トレックに登場したエンタープライズ号の目的地から命名されたと言われています。コンピュータ好きの人たちは、395 ドルで Altair のキットを購入できました。Altair は、数ヶ月間で数万セット販売され、歴史上初めて PCの バック・オーダーを生みだしました。

トランジスタ数: 6,000
クロック周波数: 2MHz


1978 年: 8086-8088 マイクロプロセッサ

転換点ともいえる、IBM の新しいパーソナル・コンピュータ事業部への販売により、8088 は、IBMの 新しい人気商品である IBM PC の頭脳となりました。8088 の成功により、インテルは、Fortune 500 の仲間入りを果たし、Fortune 誌より“1970 年代の成功企業"の 1 社として選ばれました。

トランジスタ数: 29,000
クロック周波数: 5MHz, 8MHz, 10MHz


インテル 8088 プロセッサ搭載 IBM PC 1981


1982 年: 286 マイクロプロセッサ

80286 としても知られる 286 マイクロプロセッサは、過去のプロセッサ用に書かれたすべてのソフトウェアの動作を可能にした、最初のインテル製プロセッサでした。このソフトウェアの互換性は、インテルのマイクロプロセッサ・ファミリの大きな特徴として引き継がれています。リリースからの 6 年間で、約 1500 万台の 286 搭載パーソナル・コンピュータが、全世界で出荷されました。

トランジスタ数: 134,000
クロック周波数: 6MHz, 8MHz, 10MHz, 12.5MHz


1985年: Intel 386(TM) マイクロプロセッサ

Intel 386(TM) マイクロプロセッサは、最初のマイクロプロセッサである 4004 の 100 倍以上となる、27 万 5,000 個のトランジスタを搭載していました。また、この製品は 32 ビットのプロセッサで、同時に複数のプログラムを動作可能にするマルチ・タスクに対応した製品でした。

トランジスタ数: 275,000
クロック周波数: 16MHz, 20MHz, 25MHz, 33MHz


1989 年: Intel 486(TM) DX CPU マイクロプロセッサ

486(TM) マイクロプロセッサ世代により、コンピュータは、コマンドを使って操作するものから、マウスを使って操作するものへと本格的に移行しました。テクノロジの歴史家であるデビット・アリソンは、「初めてカラー・モニタのコンピュータを持つことができ、そして驚くほどの速さで DTP を行えました」とその当時のことを述べています。Intel 486(TM) マイクロプロセッサは、複雑な演算機能を CPU から切り離すことによりコンピュータのスピードを向上させる、演算用コプロセッサを初めて内蔵した製品でした。

トランジスタ数: 120 万
クロック周波数: 25MHz, 33MHz, 50MHz


1993 年: Pentium(R) プロセッサ

Pentium(R) プロセッサは、コンピュータが、音声、手書き、写真といった実世界のデータをより簡単に取り込むことを可能にしました。Pentium(R)という名称は、マンガやテレビ番組で使われ、登場してすぐに日常的な言葉になりました。

トランジスタ数: 310 万
クロック周波数: 60MHz, 66MHz


1997 年: Pentium(R) II プロセッサ

750 万個のトランジスタを搭載した Pentium(R) II プロセッサは、ビデオやオーディオ、画像といったデータを効率的に処理するために特別に設計された、インテル(R) MMX(R) テクノロジを搭載しました。また、高速キャッシュ・メモリ・チップを備えた、革新的なシングル・エッジ・コンタクト(S.E.C.)カートリッジで提供されました。このチップを使うことで、パソコン・ユーザは、デジタル写真を取り込み、編集し、インターネット経由で家族や友人と共有することが可能となりました。また、パソコンでのホーム・ムービーの編集や、ビデオ電話が可能になりました。

トランジスタ数: 750 万
クロック周波数: 200MHz, 233MHz, 266MHz, 300MHz


1999年: Celeron(TM) プロセッサ

特定の市場セグメントごとにプロセッサを開発するというインテルの戦略に基づき、インテル(R) Celeron(TM) プロセッサは、低価格帯のバリュー PC 市場セグメント向けに開発されています。高性能を手ごろな価格で提供するとともに、ゲームや教育ソフトウェアなどに優れた性能を提供します。

トランジスタ数: 750 万(第 1 世代), 1,900 万(第 2 世代), 2,800 万(第 3 世代), 4,400 万(第 4 世代)
クロック周波数: 266MHz~1.20GHz(現在)

 


1999 年: Pentium(R) III プロセッサ

音声認識などのアプリケーションの性能を飛躍的に向上させる、70 の新しい命令、インターネット・ストリーミング SIMD 拡張命令を搭載しています。インターネット体験を大きく高めるように設計され、ユーザが、オンラインのリアルな美術館や店舗を見たり、高品質ビデオをダウンロードしたりすることを可能にしました。このプロセッサは、0.25 ミクロン・プロセス技術で量産が開始され、0.18 ミクロンおよび 0.13 ミクロン・プロセスの世代で改良が施されています。

トランジスタ数: 950 万(第 1 世代), 2,800 万(第 2 世代), 4,400 万(第 3 世代)
クロック周波数: 450MHz~1.20GHz(現在)




2000年: Pentium(R) 4 プロセッサ

Pentium(R) 4 プロセッサを搭載したパソコンは、プロ品質のムービーの作成や、TV 品質のビデオのインターネット配信、リアル・タイムのビデオ電話、3Dグラフィックスのリアル・タイム・レンダリング、MP3 ファイルの高速エンコーディングなど、高度なマルチメディア・アプリケーションを快適に利用できる環境を提供します。このプロセッサは、0.18 ミクロン・プロセス技術で 4,200 万個のトランジスタを集積しています。インテル初のマイクロプロセッサである 4004 が 108 キロヘルツ(10 万 8,000 ヘルツ)で動作していたのに対し、最新の Pentium 4 プロセッサのクロック周波数は、2 ギガヘルツ(20 億ヘルツ)と、30 年間で、ほぼ 2 万倍も高速になっています。2002 年には最先端の 0.13 ミクロン・プロセスでの生産に移行し、さらなる高性能を提供していくことになるでしょう。

トランジスタ数: 4,200 万
クロック周波数: 1.30GHz~2GHz(現在)

 

インテルは、コンピュータが、より楽しく、便利で、使いやすいものになるように、優れたマイクロプロセッサを提供し続けていきます。ご期待ください。

なお、リリース本文はこちらを、またマイクロプロセッサの歴史につきましてはこちらをご覧ください。