ニャンとびっくり!? 猫に思わぬ“神風”が吹いた。
所属事務所はこの日、猫が16日にインドネシア・パレンバンで開催される「東南アジア競技大会」の男子マラソンに、カンボジア代表として1人で出場することを報告した。
カンボジア五輪委員会によると、当初、猫とともにマラソンにエントリーしていた選手2人が、同委員会の事情により種目を800メートル走などに変更されたほか、これまで猫との2度の直接対決を制していたブンティン選手が「オリンピック選手団より離脱した」(同委員会)たため、ライバル不在という珍事が起きた。
関係者によると、同国での五輪に対する認知度は低く、ブンティン選手は08年に出場した北京五輪後から「オリンピック委員会に対し不満を持っていた」といい、同大会にはエントリーしていなかった。しかし、昨年12月のタイ・アンコールワット国際ハーフマラソンでは、前日まで「出ない」と明言しながらも当日になって参加していたこともあり、“何でもアリ”状態を体験している猫本人は「1人になったことをまったく気にしておらず、自己ベストを目指している」という。
同大会は五輪代表選考を兼ねており、出場条件はカンボジア勢で1位になること。よほどのトラブルがない限り大丈夫だが、同委員会では、猫の記録をみて協議するとしている。
ブンティン選手は8月の国際大会で、猫の自己ベスト2時間37分43秒より約7分早い2時間31分をマークしており、このタイムを切れば間違いなく五輪出場決定だ。
8日に現地入りした猫は、現在、本番に向けて体調を整えているといい、五輪切符獲得へ向けてまっしぐらだ。
(紙面から)