日東電工:トルコのBENTO買収、1億ドル-テープ事業拡大へ(1)
4月18日(ブルームバーグ):総合部材メーカーの日東電工は、トルコの工業用テープ会社のBENTO(ベント)の買収で合意した。佐久間陽一郎取締役が大阪市内の本社で記者団に明らかにした。買収費用は1億ドル(約81億円)。欧州や中近東、北アフリカなどでテープ事業の拡大を図る。
液晶用光学フィルムや自動車の高機能材料、医療用テープなどを手掛ける日東電工では、欧州管轄エリアでテープ事業の売上高が2011年度に約150億円だった。今回の買収などによる事業拡大で、16年度までに2.5倍程度の約370億円を目指している。
佐久間氏は、日本企業が得意な高付加価値商品では「新興国の扉をこじ開けていくのは難しい」と指摘。ベント買収を通じてボリュームが大きいローエンドのものづくりのノウハウを取り込み、生産コスト低減にもつなげたいとの考えを示した。
ベントはトルコ国内の最大手で、販売会社も合わせた11年度の売上高合計は約1億3500万ドル。今回の買収では全株式を取得する予定。佐久間氏は工業用テープ事業の売上高について、11年度が2650億円程度になるとし、12年度は2けた増の見通しと語った。
日東電工の株価は18日午前、前日比2.4%高の3355円で取引を開始し、一時は同3.8%高の3400円となった。
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更新日時: 2012/04/18 11:24 JST