網膜に直接イメージを投影する未来のコンタクトレンズ開発中-ワシントン大学

あなたが望むかどうかに関係なく、LEDアレイコンタクトレンズが、今流行っている3DTVやバーチャルリアリティを時代遅れにするかもしれない。このコンタクトレンズは視力の向上を目的としていない。

LEDアレイとは、複数個の微小LEDを1次元配列したアレイ状光源の事。これをコンタクトレンズと合体させることで、網膜上に直接イメージを表示することが出来るようになる。しかもこれが実現されるのは技術的にも時間の問題だ。

ワシントン大学の研究者は超微小の半透明のLEDをコンタクトレンズに組み込む取り組みをしている。すでに赤と青のピクセルの制作に成功しているため、緑のピクセルが完成したとき、カラーディスプレイが実現することになる。

網膜から数ミリメートルの距離にあるが、レンズで作られたイメージはきちんと焦点が合うという。そしてディスプレイが切れると、透明なクリアな視界が手に入るという。電力はワイヤレスで伝えられ、映像データも同様の方法と用いることになる。

煩わしいゴーグル型のヘッドマウントディスプレイやスペースを取る3DTVがすべて2枚のコンタクトレンズに入り、バーチャルリアリティ的な情報提示もぐんと可能性を広げるだろう。携帯電話も要らなくなるはずだ。もちろん、レンズはまぶたの中にあるので、眼を閉じてなにか考え事をしながらでも利用できそうだ。

ちなみに、昨年の9月にはスイス連邦工科大学のSensimedが世界で初めて商業的な高性能コンタクトレンズを緑内障を治療する目的で市場にだしている。このコンタクトレンズは眼球の歪みを検知し、それをワイヤレスで携帯用記録装置に送り、それをもとに薬の投与するタイミングを図るというものだ。

これが発売されれば、メガネを着用している人はかなり減りそうだ。メガネも時計と同じようなファッションアイテムとして機能する様になるだろう。

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