「犬のおまわりさん」は、よく聞きますが、こちらは「ネコのおまわりさん」です。京都府宮津市に勤務する「ネコのおまわりさん」が、振り込め詐欺防止に一役買うなど、大活躍です。
足跡入りの帽子をかぶった凛々しい制服姿は、京都府宮津市の養老駐在所に勤務するネコの伊右衛門くんです。駐在所のカウンターに座って、山田達見・巡査部長とともに町の安全を守っています。山田巡査部長は、「(Q.階級は?)特別に偉い人に設定しています。(Q.駐在さんより階級が上ですか?)もちろんそうですね」と話しています。伊右衛門くんは去年4月、小屋の脇に産み捨てられていたところを近所の人に拾われ、山田巡査部長の奥さんが譲り受けました。今では「ネコのおまわりさん」として町の人気者。制服も奥さんの手作りです。住民は、「『ネコのおまわりさん』は初めてだね」「かわいいですね。アイドル」と微笑み、郵便局員は伊右衛門くんの仕事ぶりを、「優秀でございます」と評価しています。宮津市では今年に入って、振り込め詐欺が5件発生。被害額は3150万円に上っています。被害を防ぐため、山田巡査部長は、お年寄りの家を訪ねていますが、そのとき伊右衛門くんがいると、1人で回るよりも打ちとけて、注意を聞いてもらえるといいます。そして、「高齢者が多い地区ですので、独居の高齢者に伊右衛門を喜んでもらって、寂しさが紛れるのかな。みなさんの安心・安全を守るため、伊右衛門くんに頑張ってもらおうと思っています」などと話しています。お年寄りを振り込め詐欺から守るため、伊右衛門くんはきょうも駐在所で目を光らせています。
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