シュタイナーが語る「霊的煙草の害」です。
喫煙によって人体に入るニコチン、すなわち毒の影響についてお話ししましょう。
まず、ニコチンの影響がどこに現れるかを明らかにしなければなりません。
ニコチンの作用は、なによりも心臓の活動に現れます。
ニコチンによって、心臓の活動は大きく、強いものになります。
心臓はポンプではありません。血液が速く流れれば、
心臓は速く打ちます。ニコチンは血液循環に働きかけ、
血液循環を活発にします。そのために、心臓の活動が強くなるのです。
この人体内の経過全体を、たどっていかねばなりません。
人体のなかで進行するものすべては、
本来非常に規則的なものだということを明らかにしておかねばなりません。
脈拍を計ると、成人において、また老年になっても、
それが1分間に72であるというのは、
人体にとってきわめて重要なことなのです。
人間は1分間に18回呼吸します。
18を4倍すれば、72です。
脈拍は呼吸の4倍の速さだということです。
もちろん、これは平均であって、人によって違いがあります。
しかし、平均すると、血液循環は呼吸の4倍のリズムがあります。
タバコを吸うと、まず血液循環が刺激されます。
血液は、活発に循環するようになります。
しかし、ニコチンは呼吸を刺激しはしません。
呼吸に変化は生じません。
こうして血液循環は、もはや呼吸と調和したものではなくなります。
タバコを吸うと、自分のリズムとは異なったリズムで血液が循環するようになります。
まったく平均的な人というのはいないのですが、
1分間に18回呼吸をし、72回脈拍がある人がいるとしましょう。
その人がタバコを吸うと、脈拍は、たとえば76になります。
呼吸と脈拍との正しい関係がなくなるのです。
脈が一度打つごとに、
ある一定の量の酸素を血液に結合すべきなのですが、
タバコを吸ったことによって、
血液は十分な量の酸素を得ることができなくなります。
ニコチン中毒の結果、血液は大量の酸素を受け入れようと欲します。
血液はあまりに多くの酸素を要求するのです。
呼吸は、そんなに多くの酸素を与えることができません。
そのために、軽い呼吸困難が生じます。
もちろん、その呼吸困難は人が気づかないほど軽いものです。
すでに述べたように、人体は多くのことに耐えられるものです。
しかし、喫煙によって、いつも軽い呼吸困難が引き起こされます。
この軽い呼吸困難は、一呼吸ごとに不安の感情を生じさせます。
呼吸困難が不安の感情を生じさせるのです。
喫煙によって引き起こされる軽い不安は、
まったく無意識のものにとどまります。
はっきりした不安を持っていて、
その不安を抑えることのほうが容易です。
不安や恐怖が無意識にとどまると、病気の原因になります。
ヘビースモーカーは、
絶えざる無意識の不安にさらされる可能性があります。
不安を感じると心臓がドキドキします。
ニコチンによって絶えず毒されている人の心臓は
いつも速く打っていることが、おわかりになるでしょう。
心臓は、あまりに速く打つと腫れます。
いつも緊張していると腕の筋肉が盛り上がるようにです。
心筋が太ると、ほかの器官が圧迫されます。
その結果、たいてい、血液循環が心臓によって妨害されるのです。
心臓が腫れると、血液循環は妨害されるのです。
心臓が腫れると、腎臓が病気になります。
心臓の活動と腎臓の活動が調和していると、
人体は順調です。心臓と腎臓は、いつも調和していなければなりません。
もちろん、すべてが調和していなければならないのですが、
心臓と腎臓とのあいだには直接的な結びつきがあるのです。
心臓が正常でないと、腎臓も不順になります。
そうすると、尿のなかに正常でないものが入ってきて、
その結果、生命速度が速くなりすぎ、すぐに消耗してしまいます。
そのように、喫煙量の多過ぎる人は徐々に崩壊していくのです。
心臓に影響を与える不安状態によって崩壊していくのです。
不安は心の活動に影響を与えます。
タバコを吸い過ぎる人は、思考力が損なわれていきます。
不安があって、もはや正常に思考できなくなることによって、
思考力は損なわれていきます。
考えることに秩序がなくなるのが、ニコチン中毒の症状です。
ニコチン中毒者はあまりに早く判断します。
早すぎる判断が昂じて、被害妄想的な思考をするようになります。
ニコチンは人間の健康を損なうのです。
しかし、どのようなものにも、
べつの面を考察しなければなりません。
大昔、人間は喫煙していませんでした。
人類の歴史の歩みのなかで、
タバコが吸われるようになってきたのです。
このことを、考察してみましょう。
1分間に脈拍が68しかない人を取り上げてみましょう。
血液循環が活発でない人がタバコを吸いはじめたとしてみましょう。
そうすると、1分間の脈拍数は68から、
正常値である72になって、
呼吸と血液循環は調和するようになります。
血液循環が弱いことが原因となっている病気に関しては、
医者は喫煙を勧めることができます。
血液循環が呼吸に対して速すぎると、
恐ろしい不安状態になるが、それは意識化されない」
と言いました。反対に、血液循環が弱すぎると、
なにかを意志しながら、
自分がなにを意志しているのかわからないという状態になります。
なにかを欲しながら、
自分がなにを欲しているのかわからないというのは病気の症状です。
あちこち歩きまわりながら、
自分がなにをしたいのかわからない人々がどれほどたくさんいるか、
考えてみてください。
そのような人々は、人生に不満を感じています。
たとえば、なにか職に就いても、
それが自分には適していないと感じられるのです。
そのようなことは、血液循環が弱いことに由来しているのです。
そのような人に対しては、「ニコチンで治療するのがよい」と、
いうことができます。
もし、喫煙が好ましければ、ニコチンを薬と与えるのではなく、
喫煙を勧めることができるのです。
事実、現代では、
自分がなにをしたいのかわからない人がかなりいます。
三、四百年前から、
人間は精神的になにかに専念することがなくなっているので、
自分がなにをしたいのかわからなくなっているのです。
会社に行き、お金のために、本来気に入っていない仕事をします。
就業時間のあいだは勤勉に働くのですが、
ほんとうは仕事に興味はなく、芝居を見に行ったり、
新聞を読んだりするほうに興味があります。
読書をする人も、現代では稀になっています。
これらは、すべて、
自分がなにをしたいのかわからないということに原因があるのです。
自分がなにをしたいのかを、人から示されねばならないのです。
新聞を読んで、芝居を見に行っても、感覚と悟性は刺激されますが、
血は刺激されません。
座って、難しい本を読むと、血は刺激されるのです。
なにかを理解するために苦労しなければならないと、
血は刺激を受けるのです。今日では、人々はもはやそんなことは望みません。
なにかを理解するために努力しようとは望まないのです。
現代人は、苦労してなにかを理解しようなどとは思わないのです。
現代人は、なにも理解したくないのです。
なにも理解したくないので、血液が固まってきます。
どろどろした血液はゆっくりと循環し、
どろどろした血液を循環させるために、なにかが必要になります。
ニコチンを摂取すると、血液は循環します。
しかし、血はさらさらと流れるようになるわけではありません。
血はますますどろどろしていきます。
そして、さまざまな老化現象が現れてきます。
人体の活動は繊細なものです。
血液検査からだけではなく、どのような態度を取るか、
ゆっくり考えるか、すばやく考えるかということからも
、なにかがわかるものです。
ニコチンの作用について知りたいひとは、
血液循環と呼吸について正確に理解する必要があります。
「血液は骨髄のなかで造られる」と、いいました。
血液が骨髄のなかで造られ、
血液が過剰な動きをするなら、骨髄も速く動かねばなりません。
その結果、骨は自分本来の仕事を果たすことができなくなります。
そして、骨のなかに小さな虫がわいてきます。
その虫は、わたしたちの命を食い尽くしていきます。
メチニコフのような医者は、
そもそもこのオステオファゲン(骨食細胞)という虫によって
人間は死ぬのだ、と思ってました。
オステオファゲンがいなければ人間は永遠に生きる、
とメチニコフは述べています。
オステオファゲンが人間を食うのだ、と彼は思っていました。
実際は、年を取れば取るほど、オステオファゲンが増えるのです。
オステオファゲンがわたしたちの骨を食べるというのはほんとうです。
よい肥料をやると、田畑はよくなります。
悪い肥料をやるよりも、収穫は増えます。
ニコチンについても、同じことがいえます。
ニコチンが体内に入ると、骨が悪くなります。
ニコチンは、人間の骨を食べる人食い虫オステオファゲンを育てるのです。
人間にとってはもっとも悪いものが、
この虫にとってはもっともよいものなのです。
安楽に考えたい人は、宇宙は主なる神によって創造され、
すべては善であると考えます。
「なぜ主なる神は、骨だけではなく、オステオファゲンを作ったのか」と、
問うことができます。
オステオファゲンがいなければ、
人間は生きながらにして食べられることはないわけです。
この虫がいなければ、人間の骨は何百年ももつことができるでしょう。
わたしたちの体のなかには、骨の敵である何百万匹ものオステオファゲンがいます。
人間が年老いるにしたがって、オステオファゲンの数は増えていきます。
人間の体のなかには、いつもこの小さな人食い虫がいるのです。
大きな人食い動物がもっとも利口なのではありません。
もっとも利口なのは、人間の体内にいるこのような人食い虫であって、
人間がニコチンを摂取すると、これらの虫はよく繁殖するのです。
タパコを吸う人。
その心も体も蝕まれつつある。
以上
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