今年最も注目のスポットになること間違いなしの「東京スカイツリー」(東京都墨田区)。5月22日の開業までカウントダウンに入った新名所に、一足先に上った。(写真・高山顕治、文・千葉正義)
地上450mからの眺望を写真で1階の団体フロアに入ると、ツリーの下に広がる下町の風景を描いた壁画「隅田川デジタル絵巻」が目に飛び込んできた。一部は映像モニターになっていて、町の営みが動画で生き生きと表現されている。開業すれば見学者で長い行列ができるはず。待ち時間も飽きさせない工夫だと感じた。
エレベーターで4階に上がると、いよいよ入り口フロアに到着。カウンターで受け取った入場券を自動改札機にかざすと、天望デッキに直通するエレベーター乗り場へ。4基あるエレベーター内には、桜吹雪や隅田川の花火など、それぞれ異なるテーマの空が描かれている。いかにも外国人が喜びそうな「和」のテイストだ。
扉が閉じると約50秒で高さ350メートルの天望デッキに着いた。フロアは円状になっていて、360度のパノラマが広がる。十分に壮大な眺めだが、さらに100メートル高い「天望回廊」へとはやる気持ちが抑えられない。追加の入場券をもらい、さらに上へとエレベーターに乗り込んだ。内部は天井と壁が一部ガラス張りになっていて、スピード感が味わえると思ったら、あっという間の30秒で到着。扉が開くと、445メートルからの絶景が広がった。
最高到達点の450メートルまでは、ツリーを取り巻くように設けられたガラス張りの坂道を歩いていく。頂上を極める感動を自分の足で踏みしめてほしいという、にくい演出だ。
もはやこの高さにくると、ヘリコプターに乗って上空から眺めているような感覚になる。空がかすんで富士山は望めなかったが、東京タワーや東京ドームが小さく見えた。
再び約100メートル下の天望デッキに降りると、オフィシャルショップに案内された。お菓子やキーホルダーなどスカイツリーグッズがぎっしり並べられ、渡されたリストに載っているだけでその数約100種類。ここまで来たからには買わなくては、という衝動が働くだろう。
同じフロアには、ゆっくり景色を楽しめるレストランがあった。新旧の調理技法を融合させた「新日本料理」を提供するという。なかなか予約がとれない空中の特等席になるに違いない。
最後の見せ場はガラスの床。足元にはガラス越しに340メートル下の地上が見える。不安に襲われるが、ガラスは計9枚でつくられた二重構造になっていると聞き、妙な安心感があった。
開業すれば混雑は間違いないが、一度は行っておきたいスポットだ。
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