東日本大震災:「真崎わかめ」鮮やかな緑に 塩蔵づくり再開−−宮古・田老町漁協 /岩手

毎日新聞 2012年03月24日 地方版

 湯煙の中に、緑の葉も鮮やかな海の恵みが輝く。大震災で大きな被害を受けた宮古市の田老町漁協で、「真崎わかめ」のブランド名で知られる塩蔵ワカメづくりが始まった。

 田老魚市場に再建された加工施設。しけが収まった23日は43トンが収穫され、コンべヤーで運ばれて次々とボイルされる。茶褐色の葉が一瞬にして緑色に染まる。冷たい水槽に移されたワカメは従業員が手際よく別のコンべヤーに押し出す。塩をまぶし、芯を取る。真崎海岸周辺の外洋に面した海で栽培する真崎わかめは葉の厚さと食感に優れ、宮古の特産品にもなっている。

 同漁協では以前から、漁協が組合員から生ワカメを一括買い上げしたうえで加工販売している。震災では多くの船と養殖施設を流失し、生産者も3割減の40人ほどになった。低水温の影響で生育もやや遅れているが、値段は在庫不足もあって高値を呼ぶ。浜には少しずつながら、震災前の光景がよみがえってきた。作業は4月下旬まで続く。【鬼山親芳】

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