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大阪駅前の百貨店、優勝劣敗が鮮明 11年度売上高

2012/4/16 23:52
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 「大阪一人勝ち」とされる近畿の百貨店だが、にぎわうJR大阪駅周辺の店舗でも優勝劣敗が鮮明になりつつある。16日までにまとまった2011年度の店舗別売上高では、鳴り物入りで開業したJR大阪三越伊勢丹が伸び悩む一方、ルクアや大丸梅田店は若い女性を取り込み好調だった。今年秋には阪急百貨店うめだ本店が増床開業を予定しており、勢力図がどうなるかは予断を許さない。

 日本百貨店協会が16日発表した3月の百貨店売上高によると、大阪地区は前年同月比0.1%増(既存店ベース)で、6カ月連続のプラスとなった。新店を含むと4.4%増で好調さがさらに際立つ。

 京都や神戸のほか周辺エリアから大阪に足を延ばす買い物客が増えたためとみられる。実際、西日本旅客鉄道(JR西日本)の11年度の運輸取り扱い収入は1年前に比べて2.9%増えた。国内全体の消費が縮む傾向を示すなか、JR大阪駅周辺のにぎわいが増している。

 ただ、店舗別売上高を分析すると明暗が分かれる。昨年5月に開業したJR大阪三越伊勢丹の今年3月までの累計売上高は310億円で、親会社のJR西日本が当初見込んでいた550億円を下回った。

 広い通路や高い天井、シンプルなディスプレーなど上質なイメージにこだわったが、関西の消費者には支持が広がらなかった。商品の陳列の見直しなどで反転の兆しも見せており、開業2年目はどこまで巻き返せるかが焦点となる。

 昨年4月に増床オープンした大丸梅田店は、東急ハンズや人気ゲーム「ポケットモンスター」のショップなどを導入して話題をさらった。婦人靴売り場などでは他店を圧倒する品ぞろえと値ごろ感で若い女性客を獲得。2012年2月期の売上高は617億円で、前の期比66%増と数字を伸ばした。

 とはいえ、当初掲げた670億円には届かなかった。1日当たりの平均来店客は13万人で予想の9万人を上回ったが、実際に商品を購入した人の比率は3分の1以下にとどまった。16日に発表した3月の梅田店の売上高は前年同期比で29.5%増。7割の伸びを記録した2月からは縮小しており、増床効果には一服感も見える。

 快進撃という言葉がふさわしいのがルクアだ。JR大阪三越伊勢丹と一緒に昨年5月オープン。初年度の売上高は当初見込んでいた250億円を大きく上回り、340億円に達した。値ごろ感のあるファッションブランドが女性層を中心に支持を集めた。

 今年3月の地区別の百貨店売上高では京都が前年同月比3.5%増、神戸が2.9%増とプラスを記録した。東日本大震災があった昨年の反動に加え、足元では地元顧客などが戻りつつあるようだ。近畿の百貨店の競争は一段と激しくなりそうだ。

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