【動画】バルチック艦隊が映すロシア軍 |
■関根和弘(モスクワ支局員)
ロシアのバルチック艦隊。帝政からソ連、そして現在のロシアへと歴史を紡いできた艦隊が、外国メディアに公開された。ロシア軍が艦船や軍事演習を見せるという。欧州や中国などの約30人の記者とともに、艦隊の司令部があるカリーニングラードを訪ねた。ロシアの西端、バルト海に面した飛び地の州だ。
バルチック艦隊は大小あわせて約30隻の艦船を擁する。担うのはバルト海を中心とするロシア西部での作戦。北極圏を中心とする北方、極東ウラジオストクが拠点の太平洋、そして黒海の各艦隊とともにロシア海軍を構成している。
港に着くと、2009年に就航した最新のフリゲート艦「ヤロスラフ・ムードルイ」が待っていた。全長約130メートル、排水量約4540トン。乗員約200人。自軍の艦船を守るとともに、潜水艦の追尾や撃滅を担う。上陸部隊の援護にもあたるという。
「ようこそ、我が戦艦に」。出迎えてくれたのはアレクセイ・スグロラバフ艦長、32歳。驚く記者たちに「最近の船はハイテク装備で、コンピューター操作に慣れている若手を積極的に登用する傾向がある」と話した。メドベージェフ大統領、プーチン首相の双頭政権が唱える「現代化」の一端を、軍事・防衛の分野にも垣間見た気がした。
軍の改革は、装備や人材にとどまらない。運営の細部にも及ぶ。