このところ韓国で相次いで発生している原子力発電所の事故のため、辞任を強く求められていた金鍾信(キム・ジョンシン)韓国水力原子力(韓水原)社長が、16日に辞意を表明した。
知識経済部(省に相当)の洪錫禹(ホン・ソクウ)長官は16日、記者会見で「きょう午前、金鍾信・韓水原社長が辞意を表明した。直ちに後任を選び、空白がないようにしたい」と語り、さらに「選任の方法には、公募のほか、公募と推薦を並行する方式がある。金社長は、雰囲気の刷新という観点から辞表を出したと聞いている」と付け加えた。この件をめぐっては、今年2月に起こった古里原発1号機のブラックアウト(外部電源喪失)隠蔽などに対する管理責任を取り、辞意を表明したという見方がある。
一方、韓水原は16日、古里原発1号機事故についての管理責任を問い、チョン・ヨンイク元古里原子力本部長とキム・ジョンリョル運営室長、チョン・ギス技術室長、チョ・ギョンレ電気チーム長の解任措置を取ったと発表した。なお今月4日には、ムン・ビョンウィ第1発電所長とイム・ジェジン発電チーム長、チャン・ムンギ安全チーム長を解任している。
韓水原の関係者は「解任措置とは別に、原子力安全委員会および監査院の調査結果を基に、対象者の懲戒範囲やレベルを決定する予定」と語った。