京都・祇園で歩行者7人が死亡、11人が重軽傷を負った事故で、藤崎晋吾容疑者(30)=死亡、京都市西京区=の軽ワゴン車が交差点を横断中の歩行者をはねた際、はねられた歩行者がさらに別の歩行者を巻き込み、死亡者が出ている可能性があることが17日、捜査関係者への取材で分かった。遺体から車との衝突痕が見つからない可能性がある死亡者が複数いるという。京都府警は歩行者で混雑する交差点にも車が猛スピードで進入した裏付けになるとみて、被害者がはねられた正確な位置の特定を急いでいる。
府警は死亡した歩行者7人の検視結果を公表。いずれも死因は全身打撲だった。捜査関係者によると、頭部や胸部など上半身の損傷が激しい人の中に、車に衝突された痕跡が見当たらない人がいるという。
ほかに車底部に衣服などが引っかかった状態で数メートル引きずられたとみられる人がいたほか、10メートル以上はね飛ばされた人もいた。
交差点を過ぎて北進していたタクシーのドライブレコーダーからは、軽ワゴン車が電柱に激突するまでの映像が残されており、すでに分析を開始。電柱周辺では時速70キロが出ていた可能性がある。府警は遺体の状況も詳細に調べた上で、軽ワゴン車が交差点の進入前後で実際に時速何キロを出していたか、解明を進める方針。