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2012年4月17日火曜日

G RIDE AUDIO GEM-1試聴してきました

ども、思い出したようにブログを更新しているベノワ様です。
しばらく更新していませんでしたが、先日試聴してきたGEM-1が、かなり凄かったので、すこし感想を書いてみようと思います。
GEM-1って何ですか?って方は読んでも仕方が無いでしょうし、知っている方に書いても仕方が無いので、そのあたりは省略。
事実上の備忘録なので、音の感想を羅列します。

まず、京都での学会を口実に大崎のエミライさんのショウルームにお邪魔してきました。静岡から京都の間に大崎はないような気もしますが、多分気のせい。
持参したヘッドホンは、買ったばかりのTH900とD7000 Fat pipe、Edition 9 black dragonです。好みは別として、どれもフラッグシップと言って差し支えないヘッドホンだと思います。
すでに送ってあったMBA-1 platinumが「ぜんぜん勝負にならない」(これでも、かなりオブラートに包んだ言い回しに変えてありますw)と言われたので、かなりの期待をして訪問。
まず、システムを見て驚いたのが、謎とされていたリファレンスヘッドホンがHD600であったこと。正直な話、音を聞く前から「何で、HD600?」「まあ、エミライさんも田口さんも、スピーカーに関してはプロフェッショナルだろうけど、ヘッドホンに関しては後発だしなぁ」ぐらいの気持ちを持っていました。
そんなわけで、果たして期待ほどのものなのか?という疑問を持ちながら試聴を開始。
プレイヤーはWadia 6からの直出しで、特性のインターコネクトケーブルで接続、電源ケーブルはBlack devilという構成。
まずは、サカナクションの「バッハの旋律を夜に聴いたせいです」を試聴。リズミカルな低音が心地よい曲です。
試聴して数十秒は「あれ?こんなもん?」というのが正直な感想。その中で、「さて、島さんに、どうやって断るか?」ぐらいまで考えてましたw
でも、ふと背景の細かい音の分離や鳴らし方、さらにその奥にある静寂の質に気付く。それに気付くと、とたんにすぐには気付かなかった音の細やかさや広がりが認識できるようになった。
そして、一曲聴き終わった時には「いや、これは凄い」という感想に変わっていました。
なんで聴いた瞬間に「凄い」と思わなかったのかは、おそらく、その音の「自然さ」にあると思う。
少し否定的な印象から試聴を開始したことも手伝って、あまりにも自然な音の凄さが、上手く理解できなかったんだと思う。
個人的な感想としては、とにかく味付けを廃して、アンプ以外の上流や、下流のヘッドホンの特色を、そのまま際立たせている印象。まさに、文字通りのアンプリファーだと感じた。
いままでのリスニングの中で、「味付けを廃した」とか「フラットで素直な」という枕詞がついた機器は、あまり好みとは言えないものが多かった。
というのも、「やりたいことは判る。でも、出音はつまらない」で総括されるような音が、ほとんどだったので。
でも、このGEM-1は、そうした味付けの無い音でも、突き詰めていけば素晴らしい音になるということを証明してくれた。
前述の方向性が間違っていたわけではない、単に力が足りなかったのだと思わざるを得ない。
なので、GEM-1は低音が沈むとか高音がきらびやかとか表現する類のアンプではない。もちろん、レンジも広いし、S/N比も良い。ただ、それが特徴と言うよりは「出来て当然だろ?」といった感じで自然に感じる。
その中で、僕が一番の特徴と感じたのは、前述のように背景の細やかさ。
消え入りそうな弱い音や、遠くで鳴っているような小さい音が一塊にならずに、きちんと楽器ごとに分離して聞こえる。
その細部の細やかさが、音楽にリアリティを与えているように感じる。
細部に神は宿るとは、よく言ったものだ。
そして、グッと来るのが音が出る直前の静寂性である。もちろん、音の立ち上がりも素晴らしいのだが、その直前の静寂性が優れているので、なおさら音の立ち上がりが際立つし、音が消えていく時も同様に吸い込まれていくように消えていく。
今回も、やたらと背景が背景がと連呼しているが、これには理由があって、ボーカルや主旋律に関しては、僕の所有しているシステムでも(方向性は違うにしても)GEM-1に迫る魅力的な音を鳴らしてくれるものはあると思う。いままでの、ハイエンドと言われてきた機器も伊達ではない。それは、それで十分に魅力的な音を出してくれた。
ただ、今回のGEM-1システムとの決定的な違いが、目立たない音にまでリソースをさいて、より一歩上を目指すという姿勢である。
そもそも、このクラスのアンプでボーカルや主旋律に不満があったら話にならないw
僕は、このシステムを聴いて「トータルパッケージ」という言葉が思い浮かんだ。全方向に手を抜いていないアンプだ。

そんなわけで、数曲聴いてヘッドホンを外して最初に言ったのが「これ、買います。」だったw

まだまだ、書きたいことはあるけど、ちょっと熱くなって書いた感があるので、クールダウンも含めて、まずはここまで。

ではでは

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