築地市場「不審火」で「豊洲移転」追い風の悪夢
【政治・経済】
「放火説」強まる
火事は13日午後9時ごろ、場外市場の空き店舗などから出火。7棟、約600平方メートルを焼き、およそ6時間後に鎮火した。市場では「放火説が広まっている」(卸関係者)というが、市場関係者が火事以上にヤキモキしているのが、この火事が「市場移転計画に“飛び火”するのではないか」ということだ。
環境基準を超える有害物質が見つかった豊洲新市場への移転計画は、市場関係者の間で賛否が二分している。最近では、水産仲卸業者で作る「東京魚市場卸協同組合」の理事長に反対派が選出されるなど、賛成派は劣勢だった。移転計画の発端とされる五輪招致も、18年の冬季五輪開催地が韓国・平昌(ピョンチャン)に決まって絶望的に。そんな時に起きたのが今回の不審火だったのである。
「移転賛成派からは『築地は道幅が狭く、火事が起きれば消防車などの救急車両が通行できない』などの意見もあった。今回の不審火は市場外で起き、消火活動も順調だったとはいえ、移転の必要性を訴える格好の口実にされるでしょう。移転姿勢を崩していない石原慎太郎都知事(78)も、それ見たことかと思っているのではないか」(都政事情通)
不審火には何かウラがあるのか!?――