首都圏連続不審死:地裁判決(要旨)

毎日新聞 2012年04月14日 大阪朝刊

 安藤(建三さん)は多量の睡眠薬を服用した状態で燃焼した練炭から発生した一酸化炭素を長時間吸引し、急性一酸化炭素中毒になるとともに、その後発生した高温の空気を吸い込んで気道熱傷を起こし、両原因が競合して死亡した死因や状況からすれば、安藤の死亡を失火で説明するのは困難。安藤が自ら睡眠薬を服用したとは考えがたいこと、自殺の動機がないことに照らし、何者かに殺害されたと認められる。

 被告は安藤の死亡時刻と近い時間に安藤方を立ち去ったこと、犯行に用いられたのと同種のコンロや睡眠薬を入手していたこと、殺害する動機もあったことなどを併せ考慮すると、安藤を殺害したのは被告であると優に認められる。

<大出さん事件について>

 大出(嘉之さん)が3種類の睡眠薬を10錠以上服用した状態で練炭の燃焼による一酸化炭素中毒で死亡した状況に加え、本件自動車の鍵がなかったこと、大出が睡眠薬を入手服用した形跡がないこと、大出の両手に炭粉が付着しておらず、大出以外の何者かが練炭や着火剤を置いた可能性が高いこと、自殺の動機がないことからすれば、大出は何者かに殺害されたと認められる。

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