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山形北・庄司が連覇/総体新体操

庄司はボールの演技でただ1人14点台を獲得する
庄司はボールの演技でただ1人14点台を獲得する

<全国高校総体:女子新体操個人>◇7日目◇7日◇八尾市立総合体育館ほか

 女子新体操個人で庄司七瀬(山形・山形北2年)が大会9年ぶりとなる2連覇を達成した。ロープ、ボールともに1位の完全優勝で、総合27・625点は2位に1・2点差をつける圧勝だった。

 「14・200」の得点が表示されると、観客席がどよめいた。女子最終演技となった庄司のボール。出場48人中、唯一の14点台だった。圧倒的大差で女王の座を守った。「逃げないで、最後まで自分らしく演技できた」。連覇のプレッシャーをはねのけた満足感が、笑顔に表れていた。

 2種目とも2位以下を大きく引き離した。最初のロープでは速いテンポの曲に乗って、得意の高速ピボットなど激しく舞った。ボールではスローな曲で線の美しさを際立たせた。完成された演技に思えたが、実は「ぶっつけ本番」だった。

 7月9日のアジア大会代表決定戦で、11位という不本意な結果に終わった。演技構成に原因がある、と感じた。6月のイルクーツク国際(ロシア)など海外大会のために、技の難度を限界まで上げていた。それが逆に全体のリズムを失うことになっていた。

 「悔しい。思うようにできない」。総体まで1カ月弱しかなかったが、再構成する決断を下した。技を明確に見せるため、あえて難度を落とした個所もあった。結果、持ち味であるスピードと力強さが生きてきた。

 総体の2連覇はシドニー五輪代表の松永里絵子(桐朋女)以来、9年ぶりのことだ。その松永を育てた秋山エリカ氏(東女体大助教授)も「技がはっきりしてきた」と、この日の演技を評価した。

 「去年はがむしゃらでプレッシャーもなかった。今年の優勝は違う。自信になります」。17歳の小柄な女王は来年、31年ぶり2人目となる3連覇を目指す。【高宮憲治】

[2006年8月8日14時34分 紙面から]


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