ストーリー:橋下氏、野心の源流 破れた革ジャン5万円−−司法修習同期の証言
2012年04月15日
橋下氏は直前まで都構想実現のために民主党関係者と交渉を続けていたという。速報を聞いた瞬間に同党への態度を一変させたのだった。再稼働推進と反対。中央と地方。既存勢力と橋下氏。対立構図ができあがる。橋下氏は一瞬で状況を把握し、持ち前の瞬発力で言い切ったのだ。
「必要なプロセスを飛ばしている」と政権を厳しく批判する橋下氏の瞳が潤み、顔が上気していた。自らの敵を見つけた時に橋下氏が放つ大きなエネルギー。同期生たちが私に語ってくれた橋下像が現実のものとなって目の前で躍動していた。急流にあらがって泳ぐアユのように。
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■今回のストーリーの取材は
◇浦松丈二(うらまつ・じょうじ)
外信部、アジア総局(バンコク)、2度の中国総局(北京)を経て昨年4月から夕刊編集部、今年4月に新設されたストーリー編集部兼務。海外駐在10年間で、タイ・クーデター、東ティモール内戦、四川大地震、北京五輪などを現場で取材した。