ストーリー:橋下氏、野心の源流 破れた革ジャン5万円−−司法修習同期の証言
2012年04月15日
当時、新人の弁護士が仕事を覚えて、事務所を借り、スタッフを雇って独立するまで最短でも3、4年はかかるといわれた。1年での独立は快挙だ。それにこのネットワークである。
「橋下、すごいなあ、いつの間にこんなネットワーク作ったんだ」。橋下氏の活躍に驚く同期たち。すると、橋下氏は「いやあ、全部仮名ですよ」と打ち明けたという。めったな事では驚かない体育会系弁護士たちの目が一様に点になった。
「あかん、こんなん、あかん。こんなもの配ったら懲戒請求されるぞ」。我に返った一人が橋下氏をとがめると「だって、本名書いたらバレますやん」と冗談のように言ったという。その後、同期たちは橋下氏に道理を説き、話はそれで収まったという。
同じく修習生時代の同期である、泉房穂兵庫県明石市長(1面参照)は「橋下は見破られなければ反則ではないというタイプ。日本的な文化では、そこまでやったら反則感は強いだろうとは思う。だが、橋下は普通とは違うやり方で、これまで生き抜いてきた」と理解を示す。