ストーリー:橋下氏、野心の源流 破れた革ジャン5万円−−司法修習同期の証言
2012年04月15日
「知事になったものの、周りが敵ばかりでさみしかったのでしょう。でも、選挙で橋下を推した自民党は(考え方の違う)僕の起用に強く反対したと思います。結局、僕の起用は実現しませんでした」
その口調は今でも残念そうだ。
日の丸、君が代を掲げる保守的な、強いリーダー像を振りまく「維新の会」代表としてのイメージにとどまらない橋下氏の姿が浮かび上がってくる。
早稲田大学と司法修習を通して橋下氏と同期だった中原徹氏(41)は、横浜市出身。東京の弁護士事務所勤務を経て、米国に渡り、ニューヨーク州とカリフォルニア州の弁護士資格も取得している。米ハリウッドの映像・音楽・スポーツ関係者を顧客に持つ総合法律事務所で、共同経営者を務める国際派弁護士だった。
中原氏は、橋下府知事時代の10年4月に全国最年少の民間人校長として、大阪府岸和田市の府立和泉高校に着任した。今年3月、その高校の卒業式で、教職員が君が代を斉唱しているか「口元チェック」をした校長として全国ニュースになった。