北朝鮮は13日午前、平安北道鉄山郡東倉里の発射場から長距離ロケット「銀河3号」を発射したが、失敗した。ロケットは発射後わずか2分15秒で空中爆発して真っ二つになり、その後再び爆発、空中分解しておよそ20個の残がいになり西海(黄海)に墜落した。これで、2012年に強盛大国の扉を開こうとした北朝鮮は、国際的に面目を失うことになった。
国防部(省に相当)のシン・ウォンシク政策企画官(少将)は13日、ブリーフィングで「鉄山郡の発射場から、午前7時38分55秒に発射された長距離ミサイル1発が、1-2分ほど飛行して空中爆発した」と発表した。国防部によると、銀河3号は発射から2分15秒後の13日午前7時41分10秒ごろ、東倉里南方約70キロの西海上空で最初の爆発を起こし、ロケット1段目と2・3段目が分離した。その後、ロケット1段目は分解して17個、2・3段目は3個の残がいになり、発射からわずか8-9分で、平沢から群山の西方約100-150キロの海上に落下した。
北朝鮮は異例にも、衛星の軌道投入失敗を認めた。8億5000万ドル(約688億円)を投じたと推定される銀河3号の発射は、故・金日成(キム・イルソン)主席生誕100周年記念日(15日)を前に、強盛大国完成の宣布を象徴するイベントとして推し進められたが、これが失敗したことにより、国際的な非難を招くことになった。8億5000万ドルという金額は、北朝鮮住民の食糧不足分を2年間まかなえる額だ。
韓米両軍当局は、大々的なロケットの残がい捜索や回収作戦を展開し、既に一部の残がいを回収したという。また、中国やロシアなども情報収集艦や航空機を西海に派遣し、韓米両軍の活動の監視に乗り出した。国連では13日夜(韓国時間)、安全保障理事会が緊急招集され、北朝鮮に対する糾弾と制裁をめぐる案が話し合われる予定だ。一部では、北朝鮮が3回目の核実験や韓国に対する軍事挑発などに出る可能性を懸念している。