水原バラバラ殺人:呉容疑者、うその供述相次ぎ判明

 京畿道水原市で28歳女性がバラバラ遺体で発見された殺人事件で、呉元春(オ・ウォンチュン)容疑者(42)のうその供述が相次いで明らかになっている。

 「肩がぶつかって、偶発的に連れ去った」との供述がうそだと判明したのに続き、「(最初から殺意があったわけではなく)性的関係をかたくなに拒否されたため、腹が立って殺害した」という供述もうそである可能性が高まっている。このほか、呉容疑者が韓国国内で過去に住んでいたとされる場所も虚偽と判明した。警察はこれまで、呉容疑者の供述を信じ、過去に住んでいたとされた場所で行方不明になったか、家出した女性を中心に、余罪について捜査していた。

 検察による取り調べの結果、警察によるこれまでの捜査に問題があったことが浮き彫りとなった格好だ、検察は事件に対する全面的な再捜査に着手した。

■「済州島にいた」はうそ

 呉容疑者は2007年9月から韓国を8回訪れ、巨済島(慶尚南道)、京畿道竜仁市、大田市、釜山市、済州島、京畿道水原市の順に居住地を転々としたと供述した。2010年1月から9月までは済州島にいたとの説明だった。

 しかし、京畿道安山市での誘拐未遂事件を再捜査する過程で、警察は呉容疑者が10年7月、水原市で現金を引き出していた事実をつかんだ。同事件の被害女性は「誘拐犯の顔が呉容疑者に似ている」と警察に通報していた。警察が関連性を調べた結果、呉容疑者の供述がうそと判明した。ただ、安山市の事件の容疑者と呉容疑者が同一人物だという見方については、人相に相違点があることから、可能性は低いとみている。

 警察はこれまで、呉容疑者の供述に基づき、過去の居住地での家出者、行方不明者157人のリストをまとめ、安否を確認する方法で、呉容疑者の余罪を追跡してきた。しかし、供述自体がうそだったとすれば、警察の捜査は徒労だったことになる。

宋元亨(ソン・ウォンヒョン)記者
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