静岡県清水市（現静岡市清水区）で１９６６年、一家４人を殺害したとされる袴田巌（いわお）死刑囚（７６）の静岡地裁での第２次再審請求で、検察側推薦の鑑定人によるＤＮＡ型鑑定結果が明らかになった。犯行時の着衣とされた白半袖シャツに付着していた血痕のＤＮＡ型の一部について、袴田死刑囚本人のものであることを「排除できない」との結果だった。
１６日朝、地裁から結果の通知を受けた弁護団が公表した。検察側推薦の鑑定人による結果は、袴田死刑囚本人の型とすべてでは一致しなかったが、１カ所で一致したとしている。
１３日に公表された弁護側推薦の鑑定人による鑑定結果では「袴田死刑囚本人のものではない」との結論が示され、弁護側は「袴田さんの無実が裏付けられた」と主張している。二つの鑑定の評価が分かれたことから、地裁は今後、両鑑定の手法や結果について審理し、証拠価値を判断する。