ホーム > 国際交流基金について > 国際交流基金賞 > 平成11年度

国際交流基金について

国際交流基金について > 国際交流基金賞

平成11年度 国際交流基金賞/奨励賞

平成11年度 国際交流基金賞/奨励賞

受賞者写真

 国際交流基金では、昭和43年(1973年)以来、毎年、学術、芸術、その他の文化活動を通じて、日本に対する海外の理解、或いは日本人の対外理解を深め、国際相互理解・国際友好親善を促進することで、国際文化交流に特に顕著な貢献があり、引き続き影響力が大きいと認められる個人・団体に「国際交流基金賞」を、顕著な業績をあげられ、今後ますます活躍が期待される個人・団体に「国際交流奨励賞」を授賞し、国際交流活動の顕彰を行なっています。この度本年度の受賞者が決定しましたので、お知らせいたします。

 なお、授賞式は10月7日(木)午前11時より、東京全日空ホテル(港区赤坂)にて行なわれます。こちらで授賞式当日の模様と各受賞者のスピーチ全文がご覧いただけます。


国際交流基金賞

フランク・B・ギブニー氏

ウォルフガング・サヴァリッシュ氏

国際交流奨励賞

アフメット・メテ・トゥンジョク氏

山本 正氏

全米日系人博物館


国際交流基金賞

フランク・B・ギブニー氏写真

●フランク・B・ギブニー (授賞式スピーチ)

ポモナ大学環太平洋研究所所長


 永年にわたり、ジャーナリストとして、また出版人としての活動を通じ、米国における日本・東アジア理解の増進に多大な貢献を行なった。また、環太平洋研究所の創設者・所長として数多くのシンポジウム・セミナー等を通じてアメリカとアジアの知的対話を推進した。

【経歴】

1945イエール大学卒業
1949「タイム」誌東京支局長
1954「ニューズウィーク」誌上級編集者
1957「ライフ」誌論説委員
1957〜1959米国下院航空宇宙委員会首席顧問
1961〜1965「ショウ・マガジン」発行人
1964
ジョンソン米大統領スピーチ・ライター
1966〜1976エンサイクロペディア・ブリタニカ日本支社長
1979〜環太平洋研究所所長
1984〜1990日米友好基金委員・副委員長、カルコン米側副委員長
1986〜1991カリフォルニア州立大学サンタ・バーバラ校極東研究客員教授
1996〜ポモナ大学政治学部教授

【受賞歴等】

1976勲三等旭日賞
1979勲二等瑞宝章

【著作等】

「日本の5人の紳士」(1953、毎日新聞社)

「人は城、人は石垣」(1975、サイマル出版会)

「太平洋の世紀」(1992、TBSブリタニカ)など著作計14点のほか、雑誌(「フォーリン・アフェアーズ」「ハーパーズ」等)、新聞(ロス・アンジェスル・タイムズ、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、ジャパン・タイムズ等)に記事執筆多数。


このページの先頭へもどる


国際交流基金賞

ウォルフガング・サヴァリッシュ氏写真

●ウォルフガング・サヴァリッシュ (授賞式スピーチ)

 指揮者、フィラデルフィア管弦楽団音楽監督、NHK交響楽団桂冠名誉指揮者


 永年にわたるNHK交響楽団の指揮者としての活動や、海外の著名なオーケストラ・オペラの数多くの来日公演を通じて、日本における西洋音楽の普及と育成に多大な貢献を行なった。

【経歴】

1953アーヘン市立歌劇場音楽監督に就任
1958ヴィースバーデン市立歌劇場音楽監督に就任
1960ケルン州立劇場音楽監督に就任
1960〜1970ハンブルク州音楽監督及びハンブルク州立管弦楽団首席指揮者
1960〜1970ウィーン交響楽団首席指揮者
1964NHK交響楽団に客演、以来ほぼ毎年NHK交響楽団を指揮
1967NHK交響楽団名誉指揮者
1972〜1980スイス・ロマンド管弦楽団芸術監督
1971〜1992バイエルン州音楽総監督及びバイエルン州立歌劇場音楽監督
1993〜フィラデルフィア管弦楽団音楽監督
1994NHK交響楽団桂冠名誉指揮者

 ウィーン・フィル、ロイヤル・アムステルダム・コンセルトヘボー、ロンドン・フィル、フランス国立管弦楽団等世界の殆ど全ての代表的オーケストラやミラノ・スカラ座、ケルンオペラ等の主要オペラに定期客演を行ない、プロムス、バイロイト、ザルツブルグ、エジンバラ、プラハ、ルツェルン等の世界各地の音楽祭でも活躍している。日本では、1964年に初めてNHK交響楽団を客演指揮し、以来ほぼ毎年のように同交響楽団を指揮してきた他、現在音楽監督をつとめるフィラデルフィア管弦楽団を含む数多くの欧米の主要なオーケストラやオペラ公演を手がけている。

【受賞歴等】

1983NHK放送文化賞
1986勲三等旭日中綬章
1994第25回サントリー音楽賞特別賞

このページの先頭へもどる


国際交流奨励賞

アフメット・メテ・トゥンジョク氏写真

●アフメット・メテ・トゥンジョク(授賞式スピーチ)

 中東工科大学教授


 トルコにおける日本研究者の第一人者として、30年余にわたり、日本文化と歴史の研究と後進の育成に貢献してきた。また、トルコ国内の大学における日本語コースの創設に尽力するとともに、土日文化交流の推進にも功績は大きい。

【経歴】

1969トルコアンカラ大学政治学部国際関係・外交学科卒業
1973京都大学法学部修士課程修了
1978京都大学法学部博士課程修了
1978〜1979中東工科大学政治学部講師
1979〜1985中東工科大学政治学部助教授
1985〜1986中東工科大学政治学部国際関係学科助教授及び同学科副学科長
1986〜1987東京外国語大学アジア・アフリカ語文化研究所客員研究員
1987〜1992中東工科大学政治学部国際関係学科長
1990〜中東工科大学政治学部教授
1992〜1993チャナッカレ大学創立学長
1992〜1998トルコ日本協会役員及びトルコ日本大学友好協会会長
1993〜1998中東工科大学政治学部国際関係学科教授
1998〜1999京都大学大学院人間・環境学研究科客員教授

【著作等】

「Yeni Baslayanlar Icin Japonca(日本語入門書翻訳)」(1986、Ozguzelisler Matbuasi)

「 Turkce Konusanlar Icin Japonca Dilbilgisi(トルコ語を話す人のための日本語)」(共著、1989、ビブリオ出版)

「トルコと日本の近代化-外国人の役割」(1996、サイマル出版会)

「The Turkish Soldiers in the Words of the Anzacs」(1997、Ataturk Research Institute)


このページの先頭へもどる


国際交流奨励賞

山本 正氏写真

●山本 正(授賞式スピーチ)

 (財)日本国際交流センター理事長


 昭和40年代から今日までに、日米・日欧・日アジアの国際交流プログラムを数多く手がけ、多大な成果をあげてきた。氏のリーダシップは、青少年、女性、ジャーナリスト、学者、財界人、NGO、政治家など各界各層にわたる相互理解促進と知的対話の推進に多大な貢献をもたらしている。

【経歴】

1960セント・ノーバート大学(米国ウィスコンシン州)卒業
1962マーケット大学経営学大学院卒業、経営学修士号取得
1970日本国際交流センター設立、代表となる
1973(財)日本国際交流センター認可、代表理事となる
1973〜日米欧委員会日本ディレクター兼日本委員
1976〜米国法人日本国際交流センター設立、理事長に就任
1985〜(財)日本国際交流センター理事長
1985〜日英2000年委員会(1999年改称:日英21世紀委員会)幹事委員
1988〜1989国際文化交流に関する竹下総理大臣私的懇談会委員
1989〜1991日韓21世紀委員会幹事委員
1993〜日独対話フォーラム幹事委員
1993〜1994国際文化交流に関する細川総理大臣私的懇談会委員
1993〜日韓フォーラム幹事委員
1997〜日韓歴史研究促進に関する共同委員会委員
1999〜「21世紀日本の構想」総理懇談会幹事委員

【受賞歴等】

1990ドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字章
1994外務大臣表彰
1998大英勲章(C.B.E)

【著作等】

「Emerging Civil Society in the Asia Pacific Community」(1995、(財)日本国際交流センター東南アジア研究所、1996年大平正芳記念賞特別賞受賞)

「The Nonprofit Sector in Japan」(1998、マンチェスター大学出版)

『「官」から「民」へのパワーシフト』(1998、TBSブリタニカ)


このページの先頭へもどる


国際交流奨励賞

全米日系人博物館外観写真

●全米日系人博物館(http://www.janm.org)(授賞式スピーチ)


 ユニークな展示・研究活動を通じて、米国における日系人の歴史と文化に対する関心と理解を増進するとともに、米国内のみならず海外においても民族問題に関する対話の促進と文化的多様性の理解推進に多大な貢献を行なっている。

【沿革】

1985ロサンゼルスに非営利法人として法人登録及び設立。
1986ロサンゼルス市より100万ドル、カリフォルニア州より75万ドルの助成金を受けて、リトル・トーキョー地区の旧西本願寺ビルの改修に着手。
1990全米の初等・中東教育機関を対象とした教育アウトリーチ事業を開始
1992旧西本願寺ビルを改修した本館(第一期パビリオン)を落成。
1992第1回全米日系人会議開催。「フェンスの中から:強制収容所時代の絵画」展を開催。
1993第2回全米日系人会議開催。「この自由の大地:オレゴンの日系一世たち」展を開催。
1994国際日系シンポジウム開催。「フェンスの中から:強制収容所時代の絵画」日本巡回展開催。
1995全米教育リソース・センターを開設、オンラインによる教育資料の提供を開始。
1995「アメリカのために戦った日系米国人たち」展を国防省、退役軍人省と共催。
1996「コナ・コーヒー物語」展を開催。引き続き同展はサンパウロにて巡回展を開催。
1997「弁当からミックスド・プレートへ:多文化のハワイにおける日系人」展をハワイ、ロス・ア ンジェルス、ワシントンDCで開催。
1998「アメリカの強制収容所:日系アメリカ人の歩んだ歴史」展をニューヨーク市にて開催。
1999新展示館(第二期パビリオン)を落成。

【事業趣旨及び事業概要】

 米国という多民族・多文化の国民の相互理解を向上し、日系人の歴史が米国の文化遺産のひとつとして認識されることを目的とし、また日系人とあらゆる人種のアメリカ人、日系人と日本人、そして日米両国の人々の心の架け橋を築くことを目指して活動を行なっている。日系アメリカ人に関する世界最大のコレクション(物品2万点、写真4万枚、フィルム15万フィート)を所蔵し、館内での展示や公共プログラムに加えて、全米各地での移動展示会や講演会、教育プログラム等を実施している。会員数5万人以上。ボランティア約800人。


このページの先頭へもどる